エリート必読の百歳時代へ対応するバイブル、書籍『LIFE SHIFT』


【人生考察】 平成二十八年十月二十一日に全世界の全てのビジネスマンにとって、非常に大事な本の邦訳版が出版された。発売日前よりアマゾンでは一位を獲得(カテゴリ;労働総合関連書籍)。それは、書籍『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)/東洋経済新報社』。著者は、ロンドン・ビジネススクールの教授で、人材論と組織論の世界的権威であるリンダ・グラットン(乙未)。三年前には、著書「ワーク・シフト/プレジデント社」がビジネス書大賞(実行委員会:ディスカヴァー・トゥエンティワン、オトバンク、アカデミーヒルズ六本木ライブラリー、NewsPicks)を受賞した。


誰もが100年生きうる時代をどう生き抜くか。
働き方、学び方、結婚、子育て、人生のすべてが変わる。
目前に迫る長寿社会を楽しむバイブル。



副題は「百年時代の人生戦略」。教育・労働・引退という、先進国では共通であった三ステージの時代が終わった、と。本書を、百歳時代の戦略的人生設計書と位置付けた。前提がある。十年前に生まれた人は、百七歳まで生きる確率が五割という前提だ。計算的に四十年の労働(二十代から六十代)による貯蓄で、残りの人生を賄うには無理がある。金銭的資産以上に見えない資産(ネットワーク等)が重要に。伴侶には、高品質のビジネスマンを。個人と企業間に起こる産業革命級の争い。成長のプロセスを重視、「選択肢を創り出す」活動を推奨。余暇を娯楽から自己の再創造(リ・クリエイション)へ。他世代との交流・連携。根本的に人生への考え方・社会が変わっていく。


=解説=

 ハイムとして本書を読むべき対象は、人生設計を職務とするファイナンシャル・プランナ(FP)、公認会計士、弁護士、医師、取締役、株主、国会議員、高級官僚、行政機関の長を挙げる。ライフ プランニング的に、人生を百年で再設計する。さすれば、本書の様に過去の「教育・労働・引退」から「教育・労働・模索」へ変える。この要素は一方通行ではなく、輪廻する。ここで云う模索とは、自身の居場所(コミュニティ)を探す事だ。学び、働き、探し、そしてまた学び、働き、探す。このサイクルが百年時代の基礎となるだろう。


投資と貯蓄の対象として、本書は三要素が挙げている。

  1. 生産性資産
  2. 活力資産
  3. 変身資産


一は、生産性を上げる為に、何に貯蓄し投資するか。二は、やる気とも云えよう。自身の労働や成長が持続可能(サスティナブル)である為には、活力の根本が必要だ。その活力を与えるものに投資する。三は、自身が全く別のビジネスマンに成れる事。商品・サービスの栄枯盛衰(PLC)の期間が短くなっている。一つの職能に特化していては、ポートフォリオを組まない運用の様に自身の資産が毀損する。丸っきり違う自分に成る為に、貯蓄し新たな自身に投資する。これは纏まった額が必要であろう。



<優秀をアップデートする>

 実年齢と人生ステージが不一致となる社会に突入しているので、余暇は遊び(消費)だけはなく、再創造(リ・クリエイション、投資)を推す。ともすれば、人生の伴侶(パートナ)は無職を選べない。互いの生産性を高める為、双方共が質の高いビジネスマンである事が求められる(同類婚の増加)。そして雇う側は柔軟性が求められる。タスクフォース的な価値観だ。優れた人財は、終身雇用(長期雇用)よりもタスクフォース型(短期雇用)の契約を求めていく。


百年時代で最も重要な要素は「教育(学び)」だ。知識や知恵は時間経過と共に劣化する。劣化した野菜は値下がりして、何れ売れずに廃棄となる。何年も前に学んだ知識は、略、死んでいると仮定し、自身の価値(生産性・活力・変身力)を上げる教育機関(ないし人)を見つけ、知識と知恵を刷新(バージョンアップ、イノベーション)。そこで共に学ぶ者とネットワークを敷いておく。


詰まり最強の組織形態は、タスクフォース型で組織が動き(小さな取締役会)、アメーバ型の様に臨機応変で、組織内に教育機関(ないし相当するシステム)があり、ビジネスマンのコミュニティ形成を支援できるものだ。当然に取締役会も教育の循環が大切だ。但し、これに関しては、戦略的・計画的M&Aや現場(最下層)での労働等で学びの機会を得る事ができる。

安定を求める前に、人生そのものの概念を変えよう。



記事:ファイナンシャル プランナ 羽田野正法

0コメント

  • 1000 / 1000