年金は大丈夫か、現役世代の負担は今後も増えないか

【社会考察】 平成二十七年十一月三十日にGPIF(年金積立金管理運用)は、過去最大となる七.九兆円の運用損失を被った(同年七月から九月期)。原因は、消極的なパッシブ運用から積極的なアクティブ運用に舵を切った点にある(昨年十月)。年金の原資は非常に大切であるが、GPIFは、国内債権を六割から三割五分に落とし、株式を二割五分、外国債券を一割五分に上げた。年金は大丈夫か。


GPIFは、運用状況をHPで公開している。上図は、引用。平成十三年からの運用累積収支額を折れ線グラフで示している。今年は下げたものの、全体としては年金の原資は好調である。運用資産額は、今年第二・四半期末で百三十五.一兆円。GPIFは公的年金の内、厚生年金と国民年金が対象だ。つまり、殆どの国民に関係があるニュースだ。では何故に、安定的な運用から不安定的な運用にシフトしたのか?それは年金を受け取るシニアの絶対数の増加にある。



<負担が増し続ける現役世代>

 下図は、SAWA医療設計のHPから引用。昭和四十五年から平成三十七年の人口動態の変化を確認できる。前者に生まれた国民は現在、四十五歳だ。昭和三十五年に生まれた現、五十五歳は当時、六十五歳一人を支える現役世代が、なんと十一.二人。ミレニアムの平成十二年では、三.九人。平成三十二年では、二.二人。その三十年後には、一.五人となる(日本の将来推計人口|国立社会保障・人口問題研究所 平成十四年推計)。現状はもう少し悪い。この五十年で現役世代の負担は、五倍近く増えたコトになる。その事実をシニアは知らない。


未来のシニアを賄うタメにGPIFは無理をする。現役世代の増加は見込めない。昨年の出生率は、一.四二。二人の成人で一人を育てる時代。年金原資を賄う現役世代は増えない。そして、余命は伸びる。一昨年の介護・医療費は四十五兆円で、十年後の三十二年には七十二兆円と三十兆円近く増える。昨年の平均余命は男性で八十一歳、女性で八十七歳と過去最高を記録。現行の年金システムだと六十五歳から貰えるとして、男性で十六年間、女性で二十二年間も年金時代となる。そして、平均寿命はまだ上がるだろう。



<一夫多妻制に戻さなくて良いのか>

 シニア活用も叫ばれるが、シニアを現役世代に入れるコトは酷である。介護・医療費の抑制も痛々しい現実が待つ。これ以上、現役世代に負担を強いれば、生きる活力そのものが失われる。今年生まれた子どもは、成人する頃にいきなりシニア一人の年金分を税として収めながら(マイナンバで確実徴収)、生活をし、結婚をし、住宅ローンを返済しながら、子育て、親の面倒を看よと、申すのか。やはり米国の様に現役世代の増加が唯一の具体的な打開策だ。


具体的には、一夫多妻制しかない。女性活躍が推し進められる中、子どもを二人産んでくれるだろうか。学業には費用が掛かる。女性がたくさん活躍すれば、未来の現役世代は増えるだろうか。日本人女性の性格的に否であろう。ならば、経済的に余裕のある男性が、未来の現役世代の負担を増やし、シニアの安定を図るタメに子どもを増やす。さもなくば、子や孫が大人になり年金を貰うまでが、今より遥かに地獄と化す。



<皇室・皇族の未来>

 明治政府が頒布した刑法典『新律綱領』では、妾が本妻と同等の権利をもつコトが記された。後に、福澤諭吉の男女平等論により、妾制度が廃止された。明治天皇も複数の側室を抱えていたが、大正天皇が一夫一妻制を採り、以降で側室は抱えていない。然しながら、大正天皇は明治天皇の権典侍である柳原愛子の第三皇子で、側室の皇子であった。翻って、次代は四十四歳の皇太子殿下(皇位継承第一位)、四十歳の秋篠宮殿下(第二位)の二名。次々代で皇位継承資格を有すのは、唯一、悠仁親王殿下(第三位)。


皇室典範が変わらない限り、女性が皇位を継げない。愛子内親王殿下、眞子内親王殿下、佳子内親王殿下、彬子女王殿下、瑶子女王殿下、承子女王殿下、絢子女王殿下の女系は現状で結婚後に宮家を離れ民間人となる。万一、愛子内親王殿下が即位されても、二千六百年以上続いた神武天皇の男系は途絶えるので、次々々代より新王朝となる問題がある。王朝が変われば、国も変わるので最古の国ではなくなる。言い方はおかしいが、「神武朝日本」が終わる問題だ。



<女性が生き辛い現実>

 明治天皇は、福澤諭吉ら臣民の意をもって、妾制度を廃した。国民主権である以上、国民の間で一夫多妻制が採択されないのであれば、皇室・皇族は決して採らないであろう。一夫多妻制は国の存続の問題でもある。男女平等に反すという意見はあるが、国体を護持できない状況や子と孫にイマよりも大きな負担を強いる未来を残す事実を、現役世代は放置してはならないのでは、ないだろうか。未来を担う現役世代の国会議員が多く、必要なのだ。イマはシニアの率が国会に内閣に多い。当事者が声を上げなければ、未来は暗い。


そして何よりも日本の女性は、自己責任の人生に向いていないのではないだろうか。大黒柱が稼ぎ、育児に専念する。こちらに向いている女性が多いのではないか。働きたい女性は自由として、全ての女性に「男に頼らず、生きれ。」と言われても、難しいのでは。もし、そうであるならば、財力のある男性が女性とその子の人生を守る方が、精神的にも健全ではないか。一夫一妻制では、強い男を一人の女が独占する。どんな女性だって経済力がある男性が良い。しかし現実は子どもを一人産み、育てるのが精一杯なのだ。旦那獲得合戦で負ければ、欲しくてもつくれないのが現実だ。現代において、一夫多妻制(内縁の妻ら)は差別ではなく、女性が安定するタメの一つ選択肢ではないだろうか。福澤諭吉はイマを視て何と謂う。

(了)

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