【ビジネス ニュース】 平成二十八年九月二十一日に経産省(大臣:世耕弘成)は、日露二国間の「八項目の協力プラン」について説明した記事『近くて遠い大国、ロシアとの経済協力』を公開した。二日に安倍晋三総理とウラジーミル・プーチン大統領が非公式に行った日露首脳会談で、日本側が提案していた「八項目の協力プラン」を具体的に安倍総理がプーチン大統領に説明。明くる三日にロシア経済分野協力担当でもある世耕大臣とウリュカエフ・ヴァレンチノヴィッチ経済発展大臣が、覚書に署名をした。
「八項目の協力プラン」は、以下の通り。
- 健康寿命の伸長
- 快適・清潔で住みやすく、活動しやすい都市作り
- 中小企業交流・協力の抜本的拡大
- エネルギー
- ロシアの産業多様化・生産性向上
- 極東の産業振興・輸出基地化
- 先端技術協力
- 人的交流の抜本的拡大
日中貿易に対し、日露貿易は三十分の一に留まると経産省は伝え、「八項目の協力プラン」により日露は新たな時代に入るとした。
<攻める中小をバックアップ>
覚書の正式名称は、「日本国経済産業省及びロシア連邦経済発展省の間の中堅・中小企業分野における協力のためのプラットフォーム創設に関する覚書」。ポイントは、中堅・中小企業分野でプラットフォームを両国の省が創設する点だ。本プラットフォームはベンチャーファイナンスやイノベーション・ビジネス、食関連等の中堅・中小企業分野でワーキンググループ等の関連組織を編成する。具体的な支援策は以下の三点。
- 相手国への投資誘致・輸出促進の中堅・中小企業支援セミナと商談会、イベントの開催
- 相手国への投資実施・輸出促進を望む中堅・中小企業が参加するビジネス・ ミッションの派遣
- 相手国への投資実施・輸出促進を望む中堅・中小企業への金融面、情報面とノウハウ面での支援
また両国へ進出を図る中堅・中小企業に関する紛争解決にも取り組む予定だ。安倍政権は北方領土の問題も含め、中小向けの対露ビジネスを大きく進展させる。十二月にはプーチン大統領が来日し、再び安倍総理と会談をする予定だ。
尚、以下に日本側の関係機関を記す。
経済産業省、外務省、農林水産省、金融庁、 日本貿易振興機構(JETRO )、 ロシア NIS貿易会(ROTOBO )、中小企業基盤整備機構、地方自治体、地方金融機関、中小企業金融機関、在外公館、日本センター、その他
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