最終局面へ『有楽町線・東西線・半蔵門線』の三接続

【社会考察】 人口流入が続く東京都で世田谷区・港区・大田区を抑えて人口を増やし続ける江東区(区長:山﨑孝明)。令和三年八月十一日の区報にて山﨑区長(癸未)は地下鉄八号『有楽町線』の延伸(豊洲ー住吉間)につき、「早期事業着手を成し遂げる為の取組みを全力で進めます。」と意気込んだ。江東区は事業化に向けた最終局面に位置付けた。


本事業は二年ほど停滞していた。原因は小池百合子(壬辰)都知事。「豊洲市場」の移転条件であった八号延伸の約束の履行を拒んでいた。


しかし七月に急転。「東京圏における今後の地下鉄ネットワークのあり方等について/国交省」の答申にて、「同答申(第百九十八号)以降に国土交通省が実施した調査においては、費用便益比や収支採算性共に概ね良好な数値が結果として示されており、事業主体の選定や費用負担の調整を早急に進め、早期の事業化を図るべきである。」とした。


平成三十一年から漸く動いた。背景に都議選における都Fの敗退がある。都議会は東京自民が第一会派。民主主義で動いた。



<枝川・塩浜と千田・仙谷>

 八号延伸の事業主体となり得る東京メトロ(代取:本田勝、川澄俊文、山村明義)は、国と都が株主。新線を建設しない意向であった同社だが、国と都による十分な公的支援で実現化に向かっている。同社は株式上場の話も進んでおり、先の答申にて「新線建設は、上場前に方向性を明確にすべき。」とした。


この新たな答申が出る前、七月九日までの江東区議会・第二定例では各区議から関連質問が続出。山﨑区長は「来年度にも事業化に繋がる答申が出る事を期待している。」と述べていた。今回の新たな答申は、正に来年度の事業化に繋がるモノと言える。


八号延伸は『豊洲ーST1-東陽町ーST3-住吉』の想定。STが新駅。この二つの新駅は確定してないが、区議会では「枝川塩浜等の新駅整備は、街づくりと共に考えるべき。」と自民区議が主張し、山﨑区長は「都市計画マスタプランで新駅周辺の新拠点として位置付ける。」と答えた。


枝川・塩浜は豊洲のすぐ東北。ST1が置かれる見込みのエリア。ST3は千田(センダ)・仙谷(センゴク)に置かれる模様。東陽町の北で、木場公園の東、猿江恩賜公園の南のエリア。混雑率が最悪の「東西線(木場から門前仲町)」は整備後に百九十九㌫から百七十六㌫と二十㌽程、緩和。「京葉線(葛西臨海公園から新木場)」も十一㌽緩和される。




錦糸町ではJR総武線の接続

 更に「豊洲ー錦糸町は最も大切なアクセスの一つだが、見解は。」との問いに、「八号線実現で往来が向上し、確実に強化される。」と山﨑区長は答えていた。住吉で『半蔵門線』に連絡する。住吉駅には、既に半蔵門線ホームを共用で使用する準備が為されている(鉄格子箇所)。東に隣接する亀戸でも急ピッチでタワマン等の再開発が進行中(旧・サンストリート、画像上)。


八号延伸分の輸送人員/日は三十万人前後。事業費は一千六百億円(税抜)。建設期間は約十年。


住吉は、新築マンションが着々と立ち続けている。もし来年度に事業化が決定されれば、開発熱は千田・仙谷と共に更に加速する。一方の豊洲は、枝川・塩浜の再開発が本格的に始まる事になり、豊洲の北西「選手村」と合わせて大豊洲構想が突き進む。


そして、一昨年に大田区との訴訟で新たに獲得した埋立地「海の森(若狭の南西、有明・青海の南)」には、三丁目に住居系用途地域を設定。およそ百㌶(一平方㌖)程。獲得に五十年程も掛かった。令和五年度「都市計画/東京都」にて決定告示の予定。


令和十一年までに人口は、五十三万人(同三年八月一日時点)から六十万人ちかくとなる。核は子育て世代。


江東区の子ども・若者・若手の人口増は数年以上も止まらない。



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