経団連と日商の自民・岸田新総裁への期待

【経済報道】 経済四団体である経団連(会長:十倉雅和)と日本商工会議所(会頭:三村明夫)は、令和三年九月二十九日に自民『総裁選』の結果に対するコメントを発した。


以下は経団連。

「岸田文雄氏の自由民主党新総裁への就任を、心より歓迎する。


岸田氏は政界きっての政策通であり、党の政務調査会長、内閣では外務大臣を始め、数々の重責を担われ、内政・外交両面に亘り、豊富な御経験と卓越した政治手腕を有する政治家である。また、岸田氏が唱える新自由主義からの転換と新しい日本型資本主義の構築は、経団連が『。新成長戦略』で示した方向性と軌を一にしており、大変心強い。コロナ禍の克服と日本経済の再生、国際社会の安定と成長をリードしていくに相応しいリーダーと言える。


目下、我が国は、新型コロナウイルスの収束とWithコロナにおける社会経済活動の活性化、二〇五〇年カーボンニュートラル、DX、激動する国際情勢等、国内外に課題が山積している。岸田氏には強力な内閣、党役員の陣容を整えた上で、こうした課題の解決に向けて取組んで頂きたい。尚、来たる衆議院議員選挙においては、政策を強力に推進できる安定した政治の態勢が確立される事を期待する。


経済界としては、政府・与党と全面的に協力しつつ、コロナ禍による現下の困難に総力を挙げて対応すると共に、Society5.0の実現等を通じてサステイナブルな資本主義を確立し、様々な社会課題を乗り越えた未来社会の姿を世界に先駆けて示していける様、積極的に貢献していく所存である。」



以下は日商。

「この度の任期満了に伴う自民党総裁選では、次期総理を見据え、発信力ある四名もの候補者が、国家の将来のあるべき姿について国民に見える形での論戦を行った事を評価したい。まずは岸田文雄氏の選出を歓迎すると共に、その政策手腕に大いに期待したい。


今後も当分の間、ゼロ・コロナは期待できないものの、ワクチン接種が大きく進展した中において、愈々(イヨイヨ)ウイズ・コロナ下での社会経済活動正常化への道筋を具体化、実行に移す段階に来ている。


K字回復と言われる中、足元で困窮を続ける飲食、宿泊、交通、イベント、観光等、人流で成り立つ事業者への支援の拡充は勿論であるが、ワクチン接種の進展で今後取り得る政策の自由度は高まっている。感染状況を見据えつつも、ワクチン接種証明や検査、店舗の第三者認証等を活用した『攻めの感染対策』の推進で消費・需要の喚起を図り、より高い次元での感染防止と社会経済活動の両立に向けた出口戦略の具体化に手段を尽くして頂きたい。


また、未だ厳しい経済情勢にある今こそ、コロナ後も見据えた国家の目指すべき姿を国民に示すべきである。コロナ禍により我が国の多くの社会経済課題が浮き彫りとなったが、強く豊かな国でなければ、今後再び起こり得るパンデミックや大規模自然災害に対して国民を守る事はできない。危急時に対応できる法制度上の枠組みや医療提供体制のあり方等、国のレジリエンス強化への取組みと共に、持続可能な成長の実現は必要不可欠である。その為の中長期の道筋、ビジョンを明確に描き、その実現に歩を進めて頂きたい。


併せて、目前には衆議院議員総選挙が控えている。新総裁におかれては、この間、政策の継続性に空白を生じさせる事なく、強い求心力とリーダーシップで安定感のある政権与党としての国政運営に臨んで頂きたい。」


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