【芸術報道】 東京国際映画祭/ユニジャパンは、令和三年九月二十八日に東京・日比谷にて『ラインナップ発表記者会見』を行った。第三十四回の本年から六本木の西から日比谷・銀座・有楽町の東に拠点を移す。期日は十月三十日から十一月八日まで。本年のアンバサダは女優・橋本愛(丙子)。
ビジョンは以下の三軸。“越境”がコンセプト。
- コロナを越えたその先の映画の在り方を考えていく
- 国際映画祭として「国際」色を高めていく
- 男女平等、環境保全などSDGsへ積極的に取組んでいく
SDGsでは四「教育」、五「ジェンダ」、十二「持続可能な消費と生産」、十五「陸上資源」、十六「平和」と十七「実施手段」へ取組む。
<エントリ数は増>
本年からはAmazon(AMZN.OQ)が参画。新たに「Amazon Prime Videoテイクワン賞」を設立し、同社スタジオとの長編映画の製作模索・脚本開発の機会を提供する。エントリ数は二ヶ月間で二百超。十五分以下の短編作品を条件としていた。ファイナリストの作品は十月三十日に上映。受賞作品はクロージング セレモニで発表する。
本年のコンペ部門のエントリ数は、一千五百三十三作品(前年比十三㌫増)。国と地域数は百十三(同六㌫増)。最もエントリした地域は欧州。次いでアジア、北米・中南米、中東、アフリカ、大洋州の順。内、報道現在で九十九本を上映する。新人監督が対象の「スプラッシュ部門」は「アジアの未来」に統合した。
「ジャパニーズ・アニメーション」部門ではミュージカルアニメ「犬王」や「じゃりン子チエ」、「仮面ライダー」等を上映する。
蔓延る、と心の問題
会見にてアンバサダの愛は「これまでも、プライべートでも作品を観に行かせてもらって人生を救われたり、 出演させて頂いた作品でレッドカーペットを歩かせて頂いたり、舞台挨拶をさせて頂いたりと、東京国際映画祭とはご縁があったのですが、今回は新たなご縁があって凄く嬉しいです。映画というものが日本という島国において、より地中深く根を張って、皆さんの生活に蔓延(ハビコ)って根付いて欲しいなと願っています。」と述べた。
安藤裕康(甲申)チェアマンは「コロナを乗り越え、ポストコロナの映画の未来は何なのか。」と、これを模索する為に本年の映画祭を実施する旨を伝えた。フランスではコロナ禍において文化芸術を守り、強める政策を数々行っている点につき、「(感染症対策と経済対策に)負けず劣らず、文化芸術の力は大きいものだと思っています。結局、文化芸術というのは我々の心の問題なんですね。」と熱き想いを訴えた。
トップに熱き想いが無くば、何も動かない。安藤チェアマンの更なる想いと全ラインナップは下記より。
記事:金剛正臣
写真:東京国際映画祭
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