豊洲問題で帰結の方向性が判明、「鳥の目、虫の目の両方。」で

【社会報道】 平成二十九年三月三十一日の二十八年度末、定例会見に挑んだ小池百合子(壬辰)都知事は疲れている様に見えた。前日に小池都知事が初めて作った予算が、まさかの全会一致で可決。定例会見の冒頭に「今後も都民の皆様の共感を得る、減り張りのある取組みを行って参りたい。」と述べ、都知事選の当選時から最も懸念事項であった予算が都議会で可決された事に一つ安堵した。


産経新聞社(代取:太田英昭、熊坂隆光)は、新年度の予算を実施するに当たっての決意を聞いた。「全会一致で御認め頂いた事には私自身も驚いている位で御座います。減り張りを利かせる事が一つのポイント。長年続いてきた政策・予算に周期(一定の期限)を設けた事。逆に(その分)新しい政策を載せたという事。」と三点挙げた。舛添都政から小池都政への完全シフトとなる二十九年度新予算。二十一世紀型へグレード上げをしていかなければならない、とした。




<主格が定まらないから決められない>

 都民及び全国が注目する豊洲問題について、都知事は一つの帰結の方向性を吐露した。物流と第十次「東京都卸売市場整備計画(策定;先月十日)」を挙げ、築地から豊洲だけの問題で無い事を「点だけでなく。」と表現。「鳥の目、虫の目の両方。」を用い、東京ブランドを構築する視線があった。


都内には基幹的インフラとして十一の中央卸売市場がある。第十次計画において、都内全域を一つの流通圏と定めた。これは各市場の点を線で結び(物流等)、都内を面と考えている(池袋改造に同じ)。中央卸売市場に都民の食生活の安定・安全が求められる事(基本的役割)は当然として、昨今の経営環境の変化により各市場の戦略的な機能強化を図ろうとしている。それは多面的役割として、海外からの日本食への関心向上やインバウンド消費増大、地域連携のニーズ上昇が背景だ。詰まり、都内十一中央卸売市場をそれぞれ個性化し、一体化した「東京中央市場」をブランド化し、国内外に発信していく算段。


豊洲はブランド力のある築地の移転先であるが、諸問題が出ている以上、主格の戦略的個性化が浮いている。となれば、他の中央卸売市場にも影響が出る為にブランド「東京中央市場」のビジョンが中途半端となっている。豊洲移転の可否を伸ばす大きな理由の一つであろう。十一の内の主格である以上、豊洲であろうが築地であろうが、ミスは絶対的に恒常的に起せない。主格にミスが起これば、ブランド「東京中央市場」が全て沈む。まるで築地豊洲は中央卸売市場における帝国海軍の戦艦大和の様な存在である。慎重に慎重を重ねるべきだ。



以下が十一市場と部類。

  1. 築地;水産、青果、野菜
  2. 食肉;食肉
  3. 大田;水産、青果、花き、野菜
  4. 豊島;青果
  5. 淀橋;青果
  6. 足立;水産
  7. 北足立;青果、花き
  8. 板橋;青果、花き
  9. 世田谷;青果、花き
  10. 葛西;青果、花き
  11. 多摩ニュータウン;青果


また十一の中央卸売市場に求める戦略的な機能強化は、品質・衛生管理の高度化、多様なニーズへの対応、物流の効率化・サービス水準向上及び取引の電子化、輸出促進への取組み、情報力の活用等による取引の活性化の五つだ。


=考察=

 スピードの時代といえども、旧式を新式に変えるには相応の気概と時間を要する。第十次計画は昨年度から五年を目途にしている。原則として四権のスピードの順は報道、立法、行政、司法となる。行政と司法には確からしさという慎重性が絶対的に問われる。よって、報道と立法(ここでは都議会)が虫の目ばかりで点だけを見ていては、正に「木を見て森を見ず」となる。特に都民を代表し、定例会見に出席する報道こそ鳥の目がまったくもって必要である。


さもなくば行政・都庁も同じ様に虫の目を重視する様になる。それは鳥の目が失われ、場当たり的となり、東京の未来が劣化する事だ。無責任である。主権者の代表である報道こそが器を大きくしなければならない。短期利益だけを求める、持続性に乏しい株主であってはならない。首都の民だからだ。他の三権は奉仕者という公務員である。エリート足る首都の公務員として、都知事及び都職員はそれなりの結果を出し始めている。彼らを巧く利活用する事が主権者の直代表・報道のメインの役割であろう。


画像引用:東京都中央卸売市場

撮影記事:金剛正臣

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