【芸能報道】 平成二十九年四月十六日に東京・新宿にて、Ippo(代取:田中佐知彦)は映画『恋とさよならとハワイ』の初日舞台挨拶を行った。三十代の監督・まつむらしんご(辛酉)と「ウイダーinゼリー マルチミネラル」にCM起用された主演・綾乃彩(己未)、映画「ちはやふる(二〇一六)/東宝」に出演した田中健太郎(丙寅)、「花王メリット」にCM起用された加藤葵(辛未、写真最下)ら計八名が登壇した。
当日は東京国際映画祭でプログラミング・アドバイザ等を務める「早稲田大」安藤紘平(甲申)教授も来場した。恋の終わらせ方を巡るラヴコメディの本作。五月に独・フランクフルトで開催される、世界最大の日本映画祭「ニッポン コネクション」への正式出品が決定している。監督は本作で二本目の長編。一本目では二十五年の韓「釜山国際映画祭」にてアジアの窓部門に正式出品された。
<まつむら監督の拘り>
本作は企画から二年を掛けた。綾乃は挨拶で泣いた。「撮影が終わってからも、ずっとこの日を迎える迄、凄く緊張していたので。」と、幸せを噛み締めた。田中(写真上;左から四)は「何も自分で決められない男を演じました。自分を見ている様で心苦しいお芝居でした。」と述べた。また部屋を一ヶ月程、借りて少ないクルーで撮影を行った事に関し「そこで生活しているついでに撮った様な。」と伝え、監督(写真下)が「生活感を凄く大事にしているので。」と答えた。
作中の料理にも拘った。美術が作るのではなく、本人達が献立を含めて作った。その理由を「雰囲気は画に映る。」と、映画の本質に迫る部分をまつむら監督は話した。更に押入れのシーンでは演者との至近距離で計七時間の撮影に挑んだ。撮影に入る迄に四時間を費やした程の力の入れ様だ。
音からの視点
舞台挨拶は上映終了後に行われた。上映終了までロビーでは音声が聞こえていた。その耳によれば、本作は間の取り方が良く、余計な雑音がない為に入り込めそうだ。ある意味では研ぎ澄まされていた。六名の女性の喜怒哀楽の感情表現が音声的に多彩であった。正に今時の若き女性の描写だ。ぼそぼそした通常は聞きとり辛い声も捉えている。ラヴコメに分類しているものの、どこかドキュメンタリ的なタッチで飾りが無い。「映画の半分は音だ。/ジョージ・ルーカス」、声に拘った作品ではないだろうか。
また昨年の「フジロック フェスティバル」に出演したyeyeの主題歌は、物語りとが繋がるタイミングで歌詞と音楽で増長させる。映画への楽曲提供は本作が初だ。尚、当日のチケットは販売から六時間で完売した。まつむら監督の本作はドイツで如何様な評価がなされるか。
映画『恋とさよならとハワイ/㈱Ippo』初日舞台挨拶
撮影記事:金剛正臣
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