【スポーツ報道】 平成二十九年七月八日と九日に東京・新宿にて、FEEL CONNECTION(代取:橋本英治)はルミネ(代取:森本雄司)と初のコラボレーションとなるイベント『LUMINE meets FEELCYCLE』を開催。これは関東を中心とした各ルミネで実施するプロモーション「SPORTS IN THE CITY」の一環。
実に七千名の応募があった。FEELCYCLEは、米NYの暗闇バイク エクササイズに独自の照明演出を加えたもの。ドイツの動く照明「キネティック ライト」を採用した点がポイント。スポーツ イベントとしての利用は今回が日本初となった。著名なアーティストがコンサートで使用する、それだ。会場となったルミネ ゼロは宛らクラブの様な空間となった。
<四十五分間で八百㌍>
ハイムは初回を取材した。両日で十回、各回五十名が当選。ルミネカード会員が対象で非会員は見学もできた。幸運な当選者はフロントで専用のシューズを借りた。ロードレーサでも使用されるクリート付きで、漕ぐに集中できる。当選者はウェアに着替えて暗闇のホール内へ入場。バイクはサドルを前後・上下、ハンドルを上下に調整できる。サドルは腰の位置の高さまで上がり、普通の自転車とは異なる。その為、脚が太くなり難いという。
ハンドルは何通りにも掴む事ができるデザインだ。肘をしっかりと置く事も可能である。そしてフレームにあるトルク。これを右に回すとペダリングに負荷が掛かる。立ち漕ぎ時等に使用する。正面にはインストラクタが乗る三台がステージ上にある。ウォームアップが始まりストレッチから「ポジション2」等のハンドリング、「プッシュアップ」「エルボーダウン」を学ぶ。今回は夏に向けたレッスンとして腰回りの引き締めに効果的な「クランチ」も採り入れた。
四十五分間で五百㍉の水を飲み干す。最中は息を吐く事を重視。呼吸が脂肪燃焼度を左右する。
始めは合わせるのに集中
遂にレッスンはスタート。音楽が流れる。始めは「1、2。1、2。」とゆっくりのペース。インストラクタはサイボーグの様にパキパキと全身を動かせる。当選者は脚を回すタイミングを合わせる。五分程で早回しが入った。続いて「プッシュアップ」。肩のリラックスを強調する。次の早回しでは声出しを求めた。「Are You Ready?」。十分頃に音楽のテンポが上がる。そして下げる。軽めなペダリングをアップダウンで繰り返す。
十五分頃でアッパーの音楽に変わり、当選者達の身体が上がってきている事を背中で確認。リズムもインストラクタに合い始めて、ペダリングの動きも全身を使い大きくなってきた。しかも皆だ。声出しを求め、スピードアップ。トーンダウンで休み、早回し。皆は笑みというよりは集中の面持ち。早回しが加速する。
二十分頃、「脚の回転数を二倍に。」と。テンポも倍になった。音楽の重低音は強くなり、「プッシュアップ」も早くなる。終わったら声出し「Yeah!」。また二倍速、そしてスローダウン。安定的なリズムが続き、立ち漕ぎで「プッシュアップ」。この頃から皆は笑みが零れ始めた。インストラクタも汗をかき「エルボダウン」を二倍速。「キネティック ライト」が活きる。光りの明暗と色でペダリングの強弱が分かりやすい。
三十分頃、サドルの後ろに備えたピンクのダンベル(〇.五㌔/本)を両の手で持つ。脚はゆっくりに。次はトルクを最大にし、脚を止めて太腿を閉じる。腹筋「クランチ」だ。上体を後ろ斜めで留めて停止。その時間が非常に長く感じる。相当きつそうだ。しかも、そこから迚もゆっくりで腹筋を行う。長い。一体、何回の腹筋をしたのだろうか。ホール内は最も暗くなり、「もっと開放して。」と瞑想的な空間へ展開。
ラストスパートに向けて
四十分頃、後三曲とのアナウンス。皆にゴールが見えた。顔つきが変わる。当然ラストスパートの準備だ。ややアップなテンポだが落ち着きある展開。皆の動きは当初と変わった。まるでインストラクタの様にパキパキし始めた。「ただ音楽を感じて。」と集中の深度を下げる。
残り二曲。回転数は二倍、「プッシュアップ」も軽めで二倍に。ここ一番という位に長く回す。皆の背中はとうにシャツの色が変わっている。辛そうだ。だが手拍子が鳴り響き、インストラクタに付いていく意思は捨てない。畳み掛ける。「プッシュアップ」二倍、「プッシュアップ」二倍。正に自分を追い込んでいる。でも、皆の背中は愉しんでいる様に見える。
最後の追い込み。限界最後の立ち漕ぎを二倍速。最早、付いてこれない人も出てきた。脚は止まっていない。皆の顔は笑っている。「So beautyful!」。音楽はスローに変わった。安堵の表情が見受けられる。
「全て出し切って、自分を信じて。」とインストラクタが告げる、皆は終わってない事を悟った。今日、最大の「Yeah!」が鳴り響く。嫌がるどころか、どこか嬉しそうでもある。音楽は曲調が変わり、超集中モードに皆が入った。本当の最後に向う為に各々が全開を目指す。既に出し尽している人も居ただろう。音楽は最大の音量へ。「Run!!」。ペダリングが早い。迚も早い。皆が限界に挑戦している。怒涛の追い込み、もう一回、更なる高みへ。皆は限界を突破し廻しに廻した。
プログラムは終わった。皆の拍手が達成感を顕していた。頑張った身体にストレッチをしてレッスンは幕を閉じた。当選者達はバイクから降り直後、口々に「辛かった。」「やばい。」と言ったが「でも超楽しかった。」「最高でしたよ。」と自ずからの感想を零していた。その四十五分間は、まるで一つのショウに自身が入り込んで、一緒に物語りを進めている様。優れたインスタクタ達とレッスンであった。
十月には豊洲ピットにバイクを二千台置く予定。先月に五周年を迎えたFEELCYCLEは首都圏や福岡、札幌等で店舗展開をしている。
撮影記事:金剛正臣
「LUMINE meets FEELCYCLE」
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