若者が集う週末の浅草、新たな人脈作りの場に

【社会コラム】 今、若者は浅草に集う。渋谷、新宿、六本木ではなく浅草。週末のメインは「ホッピー通り」。二十代前半の若者達が所狭しに飲みながら会話を弾ませている。男女のファッションも迚も洒落ててイマドキ。何処のお店にしようかと店の中、いや、店の雰囲気を伺っている。


二、三年前までは、浅草に若者が集まるイメージはなかった。小生が二十代前半の頃は浅草といえば中年以上がいるイメージで、古臭い感が否めなかった。でも今は違う。異変に気が付いたのは今年の元旦。何気なしに浅草で呑もうと足を運んだ。有名などぜう屋があるので精をつけに浅草へは度々、赴いてた。「ホッピー通り」はやけに若者が多いと思った。小路に入りピンクの提灯の店に決めた。


そこは老若男女、子どもからお爺ちゃんまでいる。冬であったが透明なビニールで囲った外(路)で呑んだ。若者が沢山いた。ベジータの話しから切っ掛けができ、知らない人達と話しをする。小生は至って、こういったパターンに慣れている。だが居酒屋で若者とは余り縁がなかった。その内、別のグループとも会話をする様になった。理由もなく腕相撲をした。意気投合した者通しは連絡先を交換している。


昨夜の日曜日も同じ様な展開が別の店で起きた。いや、ここ半年ほどの浅草の週末に若者がいないことがない。そこはカラオケができる店で、お父さんが裕次郎を気持ち良さそうに歌っていた。会計を済ませて最後の一曲で帰るところだったが、ある若者が百恵を歌い始めると上げていた腰を下ろした。一曲二百円。お父さんから拍手もらい、お返しに一杯を提供した。


もう少し若い人の曲がカラオケで流れ始めた時、雰囲気が変わった。カラオケの音は小路にだだ漏れどころか、ダイレクトに外へいく。外(路)では若者のグループが幾つかあった。友達通しやカップル。一人の若者がお手洗いに行く時に、歌っていた若者を褒めた。これを切っ掛けに若者もデンモクとマイクを持ち始めた。


ある若者は十五時から飲んでいたという。友達が振られて飲みに付き合っている感じだ。知らない人通しでグラス片手にテーブル間を移動し、飲み、話す。仲良くなり、また腕相撲。一部は連絡先を交換していた。世田谷や横浜と遠めな場所からも来ている。その店はてっぺんを前に閉まった。


若者達の交流の場、浅草。オープンな雰囲気と易さと提供される料理の美味しさ。新たな出会いで人の人生は変わるもの。若者は店の中を見ているのではなく、そこで飲んでいる人の雰囲気を見ているのではないだろうか。そして切っ掛けがあれば、友好の輪を広げてたいのではないだろうか。小生は若者と呑み交わすことで元気を貰えた気がした。


画像引用:浅草観光連盟

記事:金剛正臣

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