【芸能報道】 平成二十九年九月三十日より全国五十七館の映画館で松竹(9601.T1)は『NEWシネマ歌舞伎 四谷怪談』を上映する。本作は歌舞伎の舞台を撮影し、デジタルで上映する「シネマ歌舞伎」の第二十八弾となる。昨年六月の公演「四谷怪談/鶴屋南北」は現代的な感覚で描いた「渋谷・コクーン歌舞伎」。
「渋谷・コクーン歌舞伎」自体は六年から十八代目・中村勘三郎(乙未)らによって始まった。その第一回目の演目が「東海道四谷怪談」でああった。串田和美(壬午)の新たな演出・構成を施した本作はコクーン歌舞伎としてが十五弾目。コクーン歌舞伎が醸し出す芝居小屋の臨場感を様々な視点で切り取り映像化している。細微な音響効果も加わり、臨場感も高めた。現代と江戸末期の町が激しく交差する点がポイントだ。串田が監督。
出演者は民谷伊右衛門が中村獅童、直助権兵衛を中村勘九郎、お袖を中村七之助、小仏小平を中村国生、お梅を中村鶴松、四谷左門を真那胡敬二、仏孫兵衛を大森博史、小汐田又之丞を首藤康之、伊藤喜兵衛とお熊を笹野高史、按摩宅悦を片岡亀蔵、そしてお岩と佐藤与茂七を中村扇雀が務めた(上演当時表記)。歌舞伎としては、バレエダンサ等のキャスティングが異色だ。
串田は以下の様にコメントしている。
『四谷怪談』はお岩一人の恨みを描いた物語ではない。
世の中全部が怪談だよと南北がささやいている。
現代も気が付けば、亡霊ばかりが街を行きかう。
無数の怨念がなだれ込む『四谷怪談』は、 あの世もこの世もひっくるめて、怪なる世界へ変貌する。
南北はあの世で高笑いするだろうか
=物語=
刹那的に己の欲に生きる伊右衛門(獅童)、
執着心から罪を犯す直助権兵衛(勘九郎)、
男たちに翻弄され哀しき運命を辿るお袖(七之助)、
そして怨みをつのらせ亡霊となって復讐するお岩(扇雀)。
本能と欲が渦巻く混沌たる物語――
=クレジット=
クレジット 9月30日(土)全国ロードショー
作:四世鶴屋南北 監督:串田和美
出演:中村獅童 中村勘九郎 中村七之助 中村扇雀 片岡亀蔵 中村国生 中村鶴松 真那胡敬二 大森博史 首藤康之 笹野高史
製作・配給:松竹株式会社 協力:Bunkamura
公式サイト:http://www.shochiku.co.jp/cinemakabuki/
公式Twitter:@cinemakabuki
画像提供:松竹㈱
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