若手を見てない民進党、視野を外に向けなくば衰退あるのみ

【政治考察】 平成二十九年九月十二日に東京・永田町にて『民進党 東京都総支部連合会 第三回 臨時大会』が開かれた。新たな会長に長妻昭(庚子)衆議が就任。会長選には、長妻氏以外に立候補の届出は無かった事が報告され、承認された。「都連は我が党の浮沈を決する重要な組織で、東京から民進党を立て直す狼煙を上げたい。目指すべき東京の将来像をはっきり掲げて、政界再編の荒波を乗り越えよう。」と述べた。


七月の都議選で民進党は、前回の七議席を下回り五議席と減った。大会で行われた質疑応答では、地方議員と国会議員の温度差が目に付いた。東村山市議の奥谷浩一(庚子)は「我々は都民ファーストではありません。自分ファーストではありません。民進党は子どもファーストでお願いします。」と、声を張り上げて訴える一面があった。その声は奥谷市議から本気で子どもを大事にする姿勢が見受けられた。対して壇上の長妻新会長(写真上)は冷静な応対。




<若者が何故、選挙に行かないのか>

 大会で配布された議案書では、十㌻に亘る都議選で大敗した経緯・分析・打開策、昨年から本年に掛けての活動報告と本年から来年に対する活動方針が記された。全ての内容に共通して言える事は、同党の着眼点の悪さではないだろうか。


連合東京の岡田啓 会長(写真上)は「若者が選挙に行かない。」点に対して懸念を抱いていた。民主党時代は若者が投票に行ったから勝てたと零した。国政に参加しない若者が、まるで悪人に聞こえ無くもない。事実は十八歳選挙権で主権者教育を受けた十八歳と十九歳の投票率は上がっており、岡田会長の指摘は統計的に間違っている。二十歳以上の若い有権者は、投票する程の価値を感じていないだけだ。


報道現在で同党の体制基盤が離党問題で揺らいでいる。同党の役員室長までなった柿沢未途(辛亥)衆議までが離党可能性を報道される程だ。若手へ訴求する政策のまとまりも無い。そして党の代表を党全体で支援し、第一野党として与党と闘う姿勢も感じられない。巨大組織に挑むのに、何故に党内で対立するのか。そんな余裕は民進党には無いのではないだろうか。「何がしたい党なのか、はっきりさせなければならない。」と、未だに続ける。


前代表の蓮舫(丁未、写真上)参議は国籍問題があったが、初の女性代表を党全体で支える姿勢が見えなかった。幹事長問題が、それである。新たに就任した前原誠司(壬寅)代表も聞く耳を持ち過ぎる感がある。総理大臣を狙うにも関わらず、一点突破すべく姿勢は疑わしい。本当に政権を奪還する気があるのだろうか。



AIDMAの法則

 公務員である国会・地方議員の使用者(主権者)は納税する国民である。日本経済では使用人は使用者にプレゼンし、承認される事で初めて仕事を獲る。これは政治の世界でも同様で選挙が正に、それである。民進党に若者が投票し難いのは、若者に対して届くプレゼンをしていないからであり、都Fの様に小池百合子(壬辰)都知事の様なスターを立てないからである。


「AIDMAの法則」を知っているだろうか。同党の地方議員はやる気があり、使用者(国民)の為に動こうとしている、又は左様にみえる人物が大会で数名は居た。プレゼンの根幹を解っていない国会議員の割合いは多いのか。熱い地方議員の信念を潰しているのは誰か。


このまま変わらなければ、同党を支持する国民は更に減るだろう。他を批判するのではなく、使用人(奉仕者)として使用者(国民)に興味をもたれる様に努力し、視野を内ではなく外に向ける行動が必要だろう。政権を奪取したくば、一点突破(ワンイシュー)が不可欠だ。


撮影記事:岡本早百合

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