二十代とシニアで金銭感覚の乖離、シニアの無責任が露呈

【人生考察】 令和四年一月十八日に大和ネクスト銀行(代取:夏目景輔)は、『「シニアが考える若年層イメージ」と「若年層の実態」に関する調査』を公表した。調査は昨年末。全国の六十歳から七十九歳二十歳から二十九歳の男女(学生除く)を対象に、一千人の有効サンプルを集計した。シニア対若年の比率は一対一。


自由に使えるお金(小遣い)/月に関して、二十代とシニアには考えに乖離がある。二十代のボリュームゾーンは「一万円~二万円未満」「三万円~五万円未満」に対し、シニアが考えるボリュームゾーンは「三万円~五万円未満」「二万円~三万円未満」。小泉内閣より年金等を減額されてないシニアは、二十代が貧しくなっている現実を理解してない。「物価スライド制」の停止により、不景気でも年金額が好景気並み。


同様に自己研鑽費用/月に関しても大きく乖離。二十代にとって自己を磨く為の費用は「〇円」が七割強にも関わらず、シニアは毎月「一万円~三万円未満」は使えるだろうと四割強。この勘違いより、今の若者は努力してない、となる。今の二十代に自己研鑽の費用は無い。生きるだけで精一杯である。


貯蓄額も同様だ。二十代は「〇円」が最多の二割。シニアは「百万円~二百万円未満」の貯蓄はあるだろう、と二割強。次いで「五十万円~百万円未満」の二割。シニアは二十代で消費税が無かった為、高度経済成長期であった為に貯蓄できたのであろう。消費税の十㌫を毎年貯蓄していれば、それなりに積み上がる筈である。



<シニアが実現できなかった事>

 将来の社会について聴いた。シニアが二十代へ「将来、実現して貰いたい社会」と二十代が「自分達の手で将来、実現させたい社会」。上図。シニア側では「自身達が実現できなかった事」と捉える事もできる。無責任感が否めない。最も酷いのは、七位「高齢者が暮らし易い社会」と十位「若者が暮らし易い社会」と、相も変わらずシニア優先主義な点。


最後はシニアの「アドバイス」と二十代の「生き方や行動指針」。上図。シニアも二十代も非常に素晴らしい事が並んでいる。では、精査しよう。シニア側首位は「失敗から学ぶ」。彼らはバブル崩壊やリーマンショック、非行シニアの増加等から何を学んだのだろうか。


次いで「感謝の気持ちを忘れない」。今のシニアは子どもからも税を徴収し、年金・医療費等を賄っている。お小遣いから納税している子どもや自己研鑽も貯蓄もできない若者達へ感謝しているのだろうか。重税のあなた方は、シニアから感謝されたか。


そして「夢や目標をもつ」。若い人が夢や目標をもてる様に、何を導いてくれたのだろうか。



失敗し続けているシニアから学ぶ

 ハイムはこれらを実践しているシニア達を取材している。失敗から学んだシニア、感謝を気持ちを忘れないシニア、そして夢や目標をもてる様に導いてくれるシニア。数は非常に少ないが、確かに優れた尊敬できるシニアは存在する。


二十代を始め、若者・若手は無責任なシニアになってはならない。二十代側「自分らしく生きる」「健康に気を付ける」「頑張り過ぎない」を実践し、「誰もが生き易い社会」「いじめ・ハラスメントが無い社会」「出産や子育てがし易い社会」を創っていく。


できれば、これから続々社会進出してくる後輩達へ「失敗から学ぶ」「感謝の気持ちを忘れない」「夢や目標をもつ」を堂々と言える先輩に成る。子どものお小遣いから税を徴収してはならない。シニアになるまでには時間がある。打開策はリカレント教育。学び続ける事、心を磨き続ける事に他ならない。


記事:金剛正臣

画像:大和ネクスト銀行

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