亀井静香 元金融大臣が日米地位協定を暗に批判

【政治報道】 平成二十九年十一月十五日に東京・渋谷にて、亀井静香(丙子)元・金融大臣が記者会見を開いた。「衆院選二〇一七」の前の十月五日に引退会見を行っていた。亀井元大臣は警察官僚から政界へ。警視正まで務めて衆議は十三期、運輸・建設大臣、自民党政調会長、国民新党代表を歴任した。「東大」経済学士。地盤は広島だった。


八十一歳となった元大臣は、衆院選の結果と今後の政治につき語った。「自民党は何もしてない。ただ野党がちゃんと纏まって闘う事をしなかった。」と野党全体の得票数は与党より多くとも、議席数で大敗した点を指摘。「小っちゃな小っちゃなエゴイズムが邪魔してしまっている。」と、自党の議席だけ伸ばす事に注視した器の小ささを嘆いた。


一方、候補者を取り下げて議席は減らすも、野党全体の議席を増やすという姿勢を評価した。更なる原因分析として「前原(誠司)と細野(豪志)が馬鹿。本気で選挙を勝つ気が無い。」とし、重ねて「前原なんて顔で分かる。人相が(総理大臣に)なれない。」と、顔の履歴書に触れた。



<天皇は神と人を繋ぐ>

 先のドナルド・トランプ(丙戌)米統領来日に関し、「今の日本は相変わらず独立国家でない。」と横田基地から入国した米統領の事実に噴飯。日米地位協定(日本の一部の米国所有)を暗に批判した。ここでも大新聞を例に「子分に幾ら批判しても。親分に。」と釘を刺した。また言論の自由について「必ずしも、そうでもない。見えざる手によって自主規制されている。」と、大新聞の記者達に対して苦言を呈した。「一人ひとりのジャーナリストが自分を失っている。」と憐れんだ。


そして後継者育成について問われると、「育成しない。自然に(後継者は)育ってくる。」と持論を展開。元大臣は矛盾をしている。自然に後継的な人が育つのであれば、ジャーナリストも政治家も元大臣が納得する人材が育っている筈だ。現状の日本に不満であるなれば、人は自然に育たない事になる。元大臣が発言した「(神の)見えざる手」はアダム・スミス(癸卯)の「国富論」から。経済学には強い様であったが、経営学のHRM(ヒューマン・リソース・マネジメント)には疎かった様だ。


尚、会見の終わりに天皇制に触れ、伊藤博文(辛丑)初代内閣総理大臣の皇室典範を高く評価し、機関天皇を「天皇陛下は人間じゃない。神と人を繋ぐ役割。神主の親玉の様な存在。」と話した。事実、機関天皇には選挙権や基本的人権の尊重は無い。一人の個性の強いベテランが政界を去った。


撮影記事:金剛正臣

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