「既婚=所得増」「独身=所得減」の現実|令和四年版『男女共同参画白書』

【社会・人生報道】 岸田内閣は、令和四年六月十四日に本年版『男女共同参画白書』を閣議決定した。本年版の特集は「人生百年時代における結婚と家族~家族の姿の変化と課題にどう向き合うか~」。百六頁。


特集冒頭にコロナ禍の影響として「特に女性の就業や生活への影響は甚大である。飲食・宿泊業等を始め、女性の就業者が多いサービス業を直撃し、非正規雇用労働者を中心に雇用情勢が急速に悪化した他、女性の自殺者数が急増した。」と記した。主因は、小池百合子(壬辰)都知事による過度な『緊急事態宣言要請』と見做す。



以下が、本白書のポイント。

  • 婚姻件数;令和二年=五十二.六万件、同三年=五十一.四万件(速報値、戦後最少)
  • 三十歳時点「未婚割合」;♂=五十.四㌫、♀=四十.五㌫
  • 二十歳以上「単独世帯」;昭和五十五年~令和二年比。♂=二.六倍(内、未婚=一.七倍)、♀=三.一倍(二.三倍)
  • 世帯所得「三百万円未満」;♂=三十一.九㌫、♀=五十三.三㌫。就業中の単独世帯
  • 二十代「配偶者・恋人」;♂=七割いない、♀=五割いない
  • 結婚意志なし;♂は二十代=十九.三㌫三十代=二十六.五㌫。♀が十四.〇㌫、二十五.四㌫
  • 四十代~六十代個人「三百万円未満」;♂=四十六.七㌫、♀=五十八.八㌫


現二十代は「脱ゆとり世代」「ゆとり世代」が該当。現三十代は「ゆとり世代」「プレッシャ世代」「氷河期世代・後期」が該当。


<二十代・三十代の結婚感>

 以下は二十代・三十代の「結婚したい理由」のトップ5。

  1. 好きな人と一緒に生活をしたいから
  2. 特に無い
  3. 家族を持ちたいから
  4. 精神的な安らぎの場を持ちたいから
  5. 一人でいるのは寂しいから


  1. 好きな人と一緒に生活をしたいから
  2. 家族を持ちたいから
  3. 精神的な安らぎの場を持ちたいから
  4. 子どもが欲しいから
  5. 一人でいるのは寂しいから



以下は「積極的に結婚したいと思わない理由」。

  1. 結婚に縛られたくない、自由で居たいから
  2. 結婚するほど好きな人に巡り合っていないから
  3. 結婚生活を送る経済力がない・仕事が不安定だから
  4. 今のままの生活を続けた方が安心だから
  5. 結婚という形式に拘る必要性を感じないから


  1. 結婚に縛られたくない、自由でいたいから
  2. 結婚するほど好きな人に巡り合っていないから
  3. 結婚という形式に拘る必要性を感じないから
  4. 結婚相手として条件をクリアできる人に巡り合えそうにないから
  5. 仕事家事育児介護を背負う事になるから



以下は「結婚相手に求める・求めた事」。

  1. 価値観が近い
  2. 一緒に居て落ち着ける・気を遣わない
  3. 一緒に居て楽しい
  4. 容姿ルックスに好感がもてる
  5. 恋愛感情がある


  1. 一緒に居て落ち着ける・気を遣わない
  2. 価値観が近い
  3. 一緒に居て楽しい
  4. 満足いく経済力年収
  5. 金銭感覚が近い

独身の男女・経済リスク

 最後に既婚・独身の個人年収を視ます。四十代以降、婚姻の差は如何様になっているのか。以下は、四十代~六十代個人「三百万円未満」。

  • 既婚;♂=四十六.四㌫、♀=七十八.二㌫
  • 独身;♂=四十六.七㌫、♀=五十八.八㌫


以下は、六十代を差し引いた四十代・五十代個人「三百万円未満」。

既婚;♂=八.五㌫、♀=七十七.六㌫

独身;♂=四十二.一㌫、♀=五十五.六㌫



妻は「世帯年収」が重要ですので、妻の所得が低くとも夫の所得が高ければ、問題がありません。六十代の「しらけ世代」は家庭内の夫婦連携が巧くいってない様ですが、四十代・五十代の「氷河期世代」「バブル世代」は夫婦連携が巧くいっている模様です(経済面)。


上図の様に、特に♂「七百万円台以上(群青)」を確認しましょう。婚姻の最大効果は中長期的な世帯年収の大幅増と言えます。未婚を貫く、ないし離婚してしまうと、♂であっても高所得者に成り難いです。


特に六十代「しらけ世代」の失敗は、ケーススタディとして大いに参考にすべきでしょう。既婚者にも関わらず、「七百万円台以上(群青)」が激減しています。定年退職が主因であれば、兼業・副業を遅くとも五十代で仕込む必要性があるでしょう。


<婚姻は所得増>

 纏めます。婚姻は、中長期的に所得増となります。ですが「結婚したい理由」の上位に経済的理由はありませんでした。特に若き男性は「特に無い」が二位に入り、且つ、「積極的に結婚したいと思わない理由」において「結婚に縛られたくない、自由で居たいから」が一位と婚姻の結果・成果を知らない、又はマイナスに捉えている模様です。


恋愛結婚は「性格不一致」で離婚をする理由にもなります。性格は、三十代と五十代では変わります。一方、若き女性は「結婚相手に求める・求めた事」において「満足いく経済力・年収」「金銭感覚が近い」が上位に食い込でおり、婚姻の成果・結果を知っている女性が一定数います。若き女性に可能性があります。


恋人でも夫婦でも金銭感覚が異なれば、決して巧くはいきません。パートナ・夫婦・家族はシナジ効果で所得を増大させるものです。さすれば、「仕事・家事・育児・介護」を背負う割合は最大で〇にできます。現代では全て金銭で代替できるからです。但し、これは極論です。



経済婚の価値観へ戻す

 以上より、婚姻を選択しない事は経済的に最も打撃を受けます。シングルマザーは最たるものです。令和時代の婚姻は、感情ではなく、経済で考える。日本は明治・大正・昭和前期とお見合いや政略結婚を含め、経済婚が上流と中流では主流でした。


恋愛婚は戦後からですので、自身の死ぬまでの経済を削ってまで固執しない方が良いのではないでしょうか。


男性目線では、自身の世帯所得を上げてくれる女性を選びます。女性目線では既に高所得・富裕層か、高所得・富裕層に成り得そうな男性を選び、男性をバックアップします。バックアップしながら、ビジネスを学習し、兼業・副業ないし独立して自身の財を築きます。統計上。


女性の兼業・副業ないし独立ポイントは、パートナの「サポート業務」関連が手堅いでしょう。シナジ効果が見込めます。


記事:京秦正法

画像:令和4年版男女共同参画白書/内閣府

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