【人生考察】 毎日新聞(代取:松本健)は、令和四年九月一日に記事『死にたい感情、異常ではない」松本俊彦医師』を配信しました。「国立精神・神経医療研究センター」精神科・松本俊彦(丁未)医師は、以下を伝えました。
- 「死にたいと思う事=鬱病」ではない
- メカニズムは今も分かっていない
- 心理的、環境的状況によると考えられる
- 『死にたい』という感情は異常ではなく、『異常な現実に対する正常な反応だ』
- 普段から「死にたい」と口にする人は自殺のリスクが高い
- 『消えたい』『いなくなりたい』等と言う人がいるが、これは『死にたい』という感情の前段階
松本医師は対策を“共感”としました。
感情「死にたい」は正常と。ただ、「死にたい」が口癖だと自殺リスクが高い。そして「消えたい」「いなくなりたい」は「死にたい」の前段階。メカニズムは不明。
<分岐点=自己認識>
医師は「心理的」「環境的」「異常な現実」というキーワードを用いました。以降は仮説です。ハイムでは健康を頭・心・体に分けています。この中でも心が「死にたい」への扉となるでしょう。心は一先ず置いて、環境的と異常な現実に焦点を当てます。
後者は比較的、分かり易いでしょう。自己が現実(現状)を異常と判断しています。環境に関しても、自己が現状を問題と判断しています。ポイントは、“自己”です。
自己が現実(現状)を異常ないし問題と見做さなければ、「消えたい」「いなくなりたい」「死にたい」には結び付きません。詰まり、自己認識が分岐となります。
これはストレスも同じでしょう。心理的負担と自己が見做せばストレスとなり、心理的負担と自己が見做さなければストレスとなり得ません。自己認識が分岐です。
現実(現状)が異常か、問題か、正常か。
アマルタの弊害
これは報道府の新書「人生」の説明で記した通り、対処法・対策を知っているか否かで異なります。知識の事です。知識があれば対処可能です。もう一つは耐性です。免疫に同じで抵抗力等が強いか、弱いか。
現在の子育てや就業はアマルタが基本。故に、厳しい状況が自己に降り掛かると、自己は異常ないし問題と見做します。若い人が弱いと言われる所以です。アマルタが基本であれば、以降の人生は全て厳しい状況と見做せます。故に、「消えたい」「いなくなりたい」「死にたい」が人生で多発します。
一重に、「思い通りにいかせていた(甘えさせていた)」事が主因となります。
翻って、スパルタが基本であった場合はどうでしょうか。幼少期や若い頃が厳しければ、厳しい程、社会は楽に見做せます。故に「消えたい」「いなくなりたい」「死にたい」の頻度は相対的に減ります。
搾取型(平成型)の社会ならば、アマルタが最大利益です。併しながら、持続可能社会を目指す中では搾取型ではなく、成長型(昭和型)のスパルタが最大利益となります。事実、日本は明治・大正・昭和時代に成長を続けていました。
<極端な善=搾取型>
ブラック企業の絶対定義は、収入が低過ぎる事です。収入が高過ぎる場合にはブラック企業ではありません。搾取型の人権団体(人員を無償で働かせている、ないし低収入)は、収入が高過ぎる場合にもブラック企業扱いしています。これはおかしい。通常は高い収入を得る為に、労働するからです。
人権を声高に叫ぶのであれば、収入増が絶対です。収入を犠牲にした人権は存在してはなりません。労働が矛盾しています。それは絶対悪です。現代社会では、お金が無いと生きていけないからです。
極端な善(搾取型)が蔓延った結果、アマルタが増殖し、子ども・若者・若手が被害者となっています(自殺増の公的データ)。
心を躾ける
現実的には成長型のスパルタに戻す事で、「消えたい」「いなくなりたい」「死にたい」は減るでしょう。アマルタでは一生辛いだけ。何故なら、お金が無いから。早い内の強めなスパルタなら、一生辛くない。何故なら、お金が有るから。目先の辛いを選ぶか、一生の辛いを選ぶか。
この様に、とある現実(現状)に遭遇した際の自己認識で人生は分岐します。
心に戻ります。医師の言う「心理的」の部分です。頭で理屈・知識を憶え、心に躾ける。心に覚えさせます。ここが大変です。自分自身だけで心を躾けるよりも、保護者や先輩(上司や師匠等)に躾けられた方が、相当に効率が良いでしょう。最近の親御さんも気付き始めている模様です。
医師の言う共感は有効ですが、対処療法でしょう。完治を目指すのであれば、癌の手術の様に、根源を切除する事です。以上は仮説です。スパルタ社会に戻った時に検証できます。
記事:京秦正法
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