生き方の多様化の裏にAIが人生を決める未来

【人生論説】 生き方の選択肢は多様化した。なにぶん先が見えない。人生百年時代、働き方改革、結婚・老後の概念の変化。優れた経営者でも三十年や五十年先の未来を考えているとは言い難い。大臣や高級官僚は国家の仕事上、先を考えてはいるものの、的確な未来予想とはなっていない。過去の政策をみれば分かる。


前提がある。来年から新たな元号に変わるが、昭和・平成的な感覚を捨てた方が良い。それは“信用”だ。人生が百年の前提。そして各個人の生き方(生き様)は過去に類をみない程にアーカイヴスされる。自身の名前や顔写真、プロフィールは益々、共有される。検索や購入履歴に日々、着々とデータを積み上げている。


収入がないと生きていけない。安定的に、できれば逓増的に収入が増えていくのが望ましい。その土台となるのが“信用”である。与信でも分かる通り、金銭の借り入れをして着実に返済していく事は“信用”に繋がり、より多い金銭を借り入れする事ができる様になる。収入を得るべく仕事も与信と同じ様になっていく。


既にソーシャル レンディングで与信をAIに任せている企業もいる。既に企業の採用過程でもAIによる判断(ジャッジ)を盛り込みつつある。これらはAIのディープラーニングとビックデータが為せる業である。各個人のプロフィール(履歴書等)やSNS、その他の過去のビジネスと社会貢献の実績を勘案する。それは法人も同じだ。


だから、“信用”は公開を意識して創る時代だ。まずは顔が分かる事。顔を伏せる様な人間をAIは信用しない。ディープラーニングにより、顔つきの統計もAIは学び始める。実年齢に対して、その顔つきは思慮深いか、浅はかか、忍耐力があるか、飽き性か等。AIは子どもっぽい顔つきには“信用”レベルを低めに設定する。


次に声色だ。未来、ビジネスマンは声色をネットに記録ないし登録する。AIは顔つきと同じ様に、その個人の声色の優劣を判断する。良い声色は責任力だろう。声色は日々の仕事の積み重ねで変わっていく。顔つきの変化と変わらない。分かりやすいのは、女性に多いが声の抜けた話し方だ。お腹から声を出してない。こういった人は責任逃れをし易い、と統計が溜まった時に仕事の受発注に関して判断を下される。


そして履歴だ。履歴はテキストである事が多く、顔つきと声色と比べて“信用”度が低い。改竄できる為だ。何よりも判断時点では既に過去の実績である。未来への実績を期待するAIは過去に縛られない。何故ならビジネス環境が当時と異なる点をAIは把握しているだろう。過去の実績の延長上で未来を判断しないが、過去の実績が何も無い個人をAIは評価しない。


生き方の選択肢は多様化した。だがAIの発達を度外視してはならない。まるでトレードオフの関係だ。確実性を重んじるのであれば、ディープラーニングを重ねた近い未来のAIには能力的・コスト的に敵わない。だから、現在できる事は実績の地道な積み上げ、責任もった日々の活動、意志をもって生きていく事となる。


近い未来、圧倒的多数の個人はAIによって仕事を判断される。それは人生を決定付ける事に他ならない。萎縮するのではなく、自身を公開していく勇気を。

(了)

0コメント

  • 1000 / 1000