【ビジネス報道】 吉本興業(代取:大崎洋、岡本昭彦、田中宏幸)は、平成三十年三月七日に東京・渋谷にて記者会見を開き、eスポーツ事業に本格参入する事を発表した。事業名は『よしもとゲーミング』。ゲームクラブとして世界チャンピオンを目指す。
立ち上げ時に所属するプロゲーマは吉本総合芸能学院出身のジョビン(松本晃市郎、丙寅)、西澤祐太朗(己巳)と小池龍馬の三名。よしもとクリエイティブ・エージェンシー(代取:藤原寛)と月給制の契約締結。海外遠征代等も負担する。一般の芸人とは契約書を用いていない為、特別扱いの三名だ。
会見では四つのゲームタイトルでチームを編成。eスポーツ界最高額の賞金を出す「Dota2/バルブ・コーポ」部門の「よしもとデトネーター」。フィリピンを中心に海外勢で編成する。同ゲーム大会の昨年は二十六.五億円の賞金だった。「オーバーウォッチ/スクウェア・エニックス、ブリザード・エンターテイメント」部門の「よしもとエンカウント」では日本人中心で台湾リーグに参戦する。「シャドウバース/サイゲームス」部門の「よしもとリバレント」は日本人編成で芸人が参加する。「ポッ拳 POKKEN TOURNAMENT/バンダイナムコエンターテインメント、ポイケモン」部門の「よしもとエクストラクター」は配信事業も行う予定。
<見込む四種の収入>
会見冒頭で登壇した「慶応大」の中村伊知哉(辛丑)教授は東京五輪の次のパリ五輪での正式種目入りを念頭に「本格的なスポーツ ビジネスが成立する。二〇二〇年には世界大会を開きたい。」と鼻息が荒い。中村教授は先月に立ち上がった日本eスポーツ連合(代表理事:岡村秀樹)の前身組織で理事を務めていた。
今回の『よしもとゲーミング』によって配信からの広告・ギャラ収入、同ゲーミング自体のスポンサ収入、イベントからの興業・スポンサ収入、大会からの賞金と四つの収入源を想定。吉本サイドは「子どもの遊びと感じる人もいるかもしれませんが、エンタメ分野で屈指の成長分野。」と各種データを例示しながら、可能性を語った。
同社が運営する劇場や大型ショッピングモール、映画館等でeスポーツのイベントを開催していく。初心者向けや小規模大会等を展開予定。そして八月の世界最大級の格闘ゲーム大会である米「エボリューション チャンピオン シリーズ 二〇一八」の前に同大会の競技タイトルを使用した招待選手選考イベント実施する予定。上位入賞者にはプロ契約締結と渡航費・宿泊費等をサポートする。
撮影記事:金剛正臣
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