ヤフコメに新AI『コメント多様化モデル』導入

【社会・ビジネス報道】 令和五年四月十八日にヤフー(代取:小澤隆生)は、「Yahoo!ニュースコメント」においてより多様な意見が上位に表示され易くなる独自AI『コメント多様化モデル』を導入した。


これにより、多様な意見を共有し合い、新たな視点を得るきっかけを創出し、特定の意見が増幅される「エコーチェンバ現象」の軽減効果も期待する。


所謂、ヤフコメは日本社会の世論(セロン、≠輿論)の一部を形成している。YTにもコメント欄はあるが、各報道機関はコメントを入力できない様に設定している事も、間々あり、世論形成には至っていると言い難い。ヤフコメでは、各報道機関のニュースに直接コメントできる為、ネット上で最も世論を形成しているだろう。



<需要と課題>

 同社は、平成十九年よりコメント欄を提供。これまでにも、独自AIによって「新たな考え方や見識を提供する」等の条件を満たす建設的なコメントをスコアリングし、スコアが高いコメントを上位に表示する「建設的コメント順位付けモデル」等の複数のAIモデルの導入や「そう思う・そう思わないボタン」の押下(オウカ)等のユーザのリアクションデータを活用し、コメント表示順の工夫や調整を続けている。


同社が行った一月実施の調査では、「新しい気付きを得られるコメント」や「記事に対する他の視点を得られるコメント」が強く求められる傾向がある事が分かった。


一方、多種多様なコメントが投稿されていても、似た内容のコメントが上位に並んでしまうケースがあり、“新たな視点を得るきっかけを創出する”という目的の実現に当たっての課題があった。


今回、よりユーザニーズに沿った有意義なコメント欄を提供し、この課題を改善する事を目的として、新たに開発したAIモデルの導入によって、より多様な意見が上位に表示され易くなる取組みを開始した。



AI技術

 新AI「コメント多様化モデル」は、先ず記事に対して投稿された各コメントの意味・内容を把握した上で、各内容の類似度によってグループ分け各グループから抽出した代表的なコメントをコメント欄の上位に表示し、ユーザが多様な視点からのコメントに気付き易くする仕組み。


既存の「建設的コメント順位付けモデル」等に加え、新AIモデルを導入する事で建設的、且つ多くの人が共感している意見だけでなく、異なる視点の意見等の多様な意見を知るきっかけの提供を目指している。


更に、似た内容のコメントが並んだ結果、そのコメントの意見が多数派で正しい意見であるかの様な印象を齎し、他のユーザからも同様の投稿や更に過激化した投稿が過度に集中してしまう「エコーチェンバ現象」の軽減効果も期待。


尚、新AIモデルを含むコメントの並び順は、ユーザからの評価等を踏まえて、引続き更なる改善に取組んでいく。


画像:ヤフー㈱

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