全世界が高速通信で繋がった後

【ビジネス論説】 日本は世界で通用するブランドのシーズ(種)を育てていくべきだろう。先日、メルカリが大型上場としてニュースを賑わせたが、巨大市場の米国には既に似た様なフリマアプリがあり、同社が世界に冠たるフリマアプリになる事は現状で厳しそうだ。それはマス(大衆)を狙い過ぎているからである。


ビジネスとしては成立するが、それらの商品・サービスに世界が認める自我同一性(アイデンティティ)はあるだろうか。二十一世紀も既に二十年が経とうとしている。後、八十年で変わる事の一つに規模・範囲の経済からブランドの経済へ移行する事がある。世界は高速通信回線で繋がりつつある。近く、十億人を要すインド国内にも高速通信回線が張り巡らされる。東南アジアをはじめ、スマホの大いなる普及は枚挙に暇がないが、未だ移動通信が「3G」という場所も多くある。


それは、これから世界が真に繋がっていく状況に他ならない。その時に、類似性の高い商品・サービスは淘汰はされないかもしれないが、重要視されなくなる。優先度が下がり、後に忘れられる可能性が高い。だがアイデンティティが高いブランドないしブランド群は異なる。車で言えば、メルセデスやBMWだろうか。トヨタはレクサスで一部の地域で貢献しているものの、ブランド力に陰りがある。


全ての国・地域の商品・サービスとユーザの知識は均質化に向う。平均化と言っても良いだろう。そういう時代が真のグローバル時代だ。求められるのは、高いアイデンティティに基づいたブランドだ。ただ使用する対象と大事にする対象。前者はさして尊敬の念等はなく、代替性が利く。後者は尊敬の念等があり、代替性が利かない。ユニクロや楽天は代替性が利かないだろうか。


日本には本当に小さいが世界と亘り合え、世界に支持される様なビジネス シーズもある。ただ、これらのシーズは過去のデータが無い為に現況では金融機関等は業績の未来予測ができない。よって融資先とはならない。どこかの企業や投資家がクラウド ファンディングやソーシャル レンディングでシーズに投資をする機会がある。自身がブランドを創り上げるのか、目利きによってシーズを見出すのか。

(了)

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