鈴木宗男が語る日露・北方領土問題への展望

【政治報道】 平成三十年七月十一日に東京・渋谷にて、地域政党・新党大地の鈴木宗男(戊子、写真上)代表は記者会見を行った。昨年の総選挙において比例北海道ブロックに立候補し、二十三万票を獲得したものの落選。長女の貴子(丙寅)衆議は自民から立候補して当選した。鈴木代表は北海道及び沖縄開発庁長官や内閣官房副長官を歴任。


会見のテーマは日露関係について。冒頭では先日の西日本豪雨を念頭に、政治が環境に向き合っているかを疑問視。蛇口を捻って飲める水が出る点や綺麗な空気は当たり前じゃないとし、「(綺麗な水やCo2を吸う)山に対する関心をもって欲しいと思います。」と伝え、併せて自然への敬意の希薄化を悲しんだ。



<父・晋太郎の後ろ姿>

 外交に関して鈴木代表は安倍内閣に一定の評価と期待を示した。米朝・米露会談の実現に安倍晋三(甲午)首相が重い役割を担っている旨を断じた。北方領土問題は「首相は日露の平和条約に向けて現実的な。」と出口論の段階である点を主張。安倍内閣以外で北方領土問題の解決は無いものとみている。


その理由に父の晋太郎(甲子)元・外相の後ろ姿を挙げた。三年七月にソビエト連邦のミハイル・ゴルバチョフ(辛未)最高指導者が初来日。 帝政ロシア時代からソ連の首脳が来日した事は無かった。すい臓癌を患っていた元外相が実現にこじつけたものの、来日時には病状の悪化から入院を余儀なくされていた。だが命の危険もあったが車椅子で駆け付け、最高指導者に国会議員として最初に逢って立ち上がった。


解決の道筋は一年半以内が勝負

 その姿は痩せ細っていたが、肩パットやさらしを巻き、見栄えを考えていた。安倍首相は当時は元外相の秘書を務め、傍で見ていた。これが元外相の公での最後の仕事となり、一ヶ月後に死去した。鈴木代表は「政治家の信念、魂を見た。」と振返った。現在はウラジミール・プーチン(壬辰)露統領と交渉を継続している。三月に四選を決めた露統領の任期は後六年。安倍首相は九月に三選しても後三年。鈴木代表は「実質、一年半。」と踏む。


日本には五輪ムードが立ち起こり、北方領土問題が霞む為だ。鈴木代表が期待するのは九月にウラジオストルクで開催される「東方経済フォーラム」での日露首脳会談。そして来年六月のG20への来日。安倍首相の外交力を高く評価している。何故ならば「責任ある外交は情報が漏れない。」と至極当然の事を守っている為だ。メディア等に漏れる首脳であるならば、国益を損なう。


尚、現在に日本の立ち位置は四島一括返還ではなく、四島の帰属を問題にしているという。それは三年からの方針だったが十三年の小泉内閣(外相:田中真紀子)から一括返還に変え、日露関係が冷えたと見ている。この方針を安倍内閣は帰属問題に戻した。


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