「CEDEC AWARDS」特別賞に「バーチャファイター」の鈴木裕

【ビジネス報道】 平成三十年八月二十二日から二十四日に神奈川・横浜にてコンピュータエンターテインメント協会(CESA、会長:早川英樹)が開催する『CEDEC 二〇一八』内の「CEDECアワーヅ」の特別賞及び著述賞を決定した。本イベントは日本最大のコンピュータ エンターテインメント開発者向けカンファレンス。


同アワーヅはコンピュータ エンターテインメント開発の進歩へ顕著な功績のあった技術にフォーカスし、技術面から開発者の功績を称えるもの。特別賞は、革新的なアイデアで大ヒット作を多数生み出してきた鈴木裕(戊戌)。著述賞は「ゲーム情報学概論-ゲームを切り拓く人工知能-/コロナ社」の著者、伊藤毅志(甲辰)・保木邦仁(乙卯)・三宅陽一郎(乙卯)の三名に決定した。

受講申込みは八月十五日まで。


特別賞の鈴木の授賞理由は、クリエイターとしてアーケードゲームにおいて「ハングオン」「アフターバーナー」等の体感ゲームをはじめ、3DCGハードウェアによる対戦格闘ゲーム「バーチャファイター」を開発する等と革新的なアイデアで大ヒット作を数多く生み出してきた点。家庭用ゲームにおいては「シェンムー」でオープンワールドの先駆けとも言えるスタイルのゲーム制作に取組み、ゲーム開発における技術革新に多大な影響を与えてきた点も評価。そのキャリアを通じてパイオニアとしてゲームの新たな可能性を切り開いてきた鈴木の功績は世界的にも高い評価を受けている事から受賞に至った。


著述賞の三名の授賞理由は、コンピュータゲームとAIの関係は深く、AIがゲームシステムの根幹である事を同書をもって再認識させられる点。ゲーム作りを優しく解説している本が多い中、本書で書かれている内容は決して簡単ではないが、何度も繰返して読む、引用されている資料にあたる、数式やプログラムを手を動かして確認する事で知識として身につける事ができる。また、曖昧になりがちなゲームデザインに対しても、構成する重要な要素を技術的な視点から丁寧に解説しており、エンジニアだけではなく、ゲームデザイナーにも勧められる。ゲームクリエイタにとっては必読の一冊とした。


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