第三十一回『東京国際映画祭』は新たに日比谷を含め、役所広司を特集

【社会報道】 平成三十年九月二十五日に東京・虎ノ門にて、第三十一回『東京国際映画祭(TIFF)ラインナップ発表記者会見』が開催された。本年のアンバサダには映画「勝手にふるえてろ(二〇一七)/ファントム・フィルム」で主演を務めた女優の松岡茉優(乙亥)が選ばれた。コンペティション部門に選ばれた邦画は「愛がなんだ/ エレファントハウス」と「半世界/キノフィルムズ」の二本。


久松猛朗(甲午)フェスティバル・ディレクタは、本年のポイントを伝えた。昨年の第三十回の三ビジョン「映画を観る喜びの共有」「映画人たちの交流の促進」「映画の未来の開拓」は引き継ぐ。本年は新たに日比谷も会場となり、通期で野外上映やイベントを開催。香港の学生との交流も図る。会期は十月二十五日から十一月三日。


また、J-beautyにスポットライトを当て、化粧品メーカ三社と連携してレッドカーペットを歩く女優のメイクアップや「Tokyo Film Lounge」でのタッチアップを通じてJ-beautyを発信する。経産省との共催の「TIFFプラス」ではBEAMSとファッション誌「GQ」とファッション イベントを映画祭で初めて行う。十月二十六日に六本木ヒルズアリーナにて。



<コンペのEROTIC DRAMAは二本>

 本年の応募は百九ヶ国・地域より一千八百本の応募があった。コンペ部門へ選出したの十六本。邦画は先の二本で「愛がなんだ」の主演は岸井ゆきの(壬申)、「半世界」の主演は稲垣吾郎(癸丑)が務めて脇を長谷川博己(丁巳)と渋川清彦(甲寅)等が固める。他国からの注目作は、微笑ましいエロティシズムが漂うドイツ「ブラ物語」や魔都イスタンブールに結界が張られたトルコ「シレンズ・コール」、百一分の内で半分が性行為のシーンという香港「三人の夫(画像上)」等。


コンペ部門の審査員には日本からは女優の南果歩(甲辰)、米国からブライアン・バーク(戊申)等が並ぶ。バークは「ミッション:インポッシブル」や「スター・ウォーズ」、「クローバーフィールド」のプロデュース等に関わった。「TIFFマスタークラス」ではバークが「ハリウッドでのプロデュース業」を語る。



昭和三十年代の美女優・若尾文子

 若き才能を発掘する「日本映画スプラッシュ」には、城西国際大学の四期生による卒業制作作品「海抜」がエントリ。学生時代に同級生が暴行されているのに何も行動しなかった男の十二年間を描いた。邦画を海外へ推し出す「Japan Now」では四十周年の役所広司(丙申)を特集。「CURE(一九九七)/松竹富士(画像上)」から「孤狼の血(二〇一八)/東映」までの五本を上映し、全ての作品に役所は登壇する予定。


名作を4Kデジタルに修復する「日本映画クラシックス」も外せない。現代映画には無い日本の女優の雅を三本選んだ。若尾文子(癸酉)が軸だ。「しとやかな獣(一九六二)/大映」、「女は二度生まれる(一九六一)/同」と「雁の寺(一九六二)/同」。昭和三十年代の美しき日本女優を知れる。


対する洋画からは特別企画「トリビュート・トゥ・コメディ」としてマリリン・モンロー(丙寅)の4K「お熱いのがお好き(一九五九)/ユナイテッド・アーティスツ」やチャールズ・チャップリン(己丑)の「黄金狂時代(一九二五)/同」等が並んだ。


 All content copyright 2000-2016 Getty Images, Inc. All rights reserved.

画像提供:東京国際映画祭

撮影記事:金剛正臣

0コメント

  • 1000 / 1000