立憲・国民・共産は経済政策を分かり易く

【政治考察】 次の選挙は後四ヶ月、『統一地方選』。その次は早くて後七カ月、『参院選』。国民は投票する、投票しないを選択できる。


昨今の選挙では投票先が無い点が指摘されている。日本経済及び世界経済はグローバル主義対保護主義の中で混沌としている。そんな中で過去の選挙より、国民は安定志向の自公政権を善しとしている。野党が国民に経済政策をアピールしてないから、国民に選択肢が伝わらずに自公を選ぶ。


昨年の衆院選では、よもや政権交代の風があった。だが、とある女史の発言で風は止んだ。国民が求めているのは選択肢であって枝葉の政策の違いではない。


与党・自公の戦略は「高所得者・富裕層と大企業を先に伸ばす」もの。社会のアッパー層がターゲット。では野党はミドル層とロワー層をターゲットにすべきだ。両方が厳しいのであれば、ミドル層(中間層)を押し上げる経済政策が必要だ。


「政党支持率/NHK」で野党第一党の立憲(代表:枝野幸男)は、平成三十年三月に十㌫をつけてから下降し続け、十一月には六㌫。第二党の国民(代表:玉木雄一郎)の方は、五月の設立から一㌫で推移。共産(委員長:志位和夫)の十一月が三㌫だ。本年、常に三十㌫後半を叩く自民(総裁:安倍晋三)とは大きな差がある。



<三党の経済政策>

 主要野党の経済政策をみる(報道現在)。立憲は「国民との約束」の中で「地域を立て直す」とある。主に農林漁業だ。「基本政策」では下位に「経済、産業、農林水産業」とまとめられている。ミドル層・ロワー層には触れていない。支持しようがない。


国民は中道改革政党を謳う。「基本政策」の中で「第一に、生活者、納税者、消費者、働く者の立場に立ち、子育て、仕事、人生を楽しめる共生社会を創ります。」とし、子ども手当や同一価値労働同一賃金、消費者の権利保障、個人と企業の税負担の見直し等に枝葉に触れるものの、ミドル層・ロワー層にとって根本の経済政策は見えない。


共産は「テーマ別政策」に「くらし・社会保障・経済」がある。その数ある中でも一番にもってきたのは「経済政策」だ。だが記事にリンクしており、共産の経済政策は明示的ではない。確認できるのは八年前の「五つの提言(働く者に利益還元、大企業と中小企業との公正取引ルールづくり、食料自給率向上の為の政策転換、社会保障の削減から充実転換、軍事費と大企業・大資産家優遇税制に抜本的メス)」。ミドル層・ロワー層に触れている。


この三党の中では、共産がまともと云える。だが経済政策を分かり易く、サイトの前面に押し出さないのは何故だろうか。これでは支持者が増えようが無い。前二党に至っては論外である。プロモーションをまるで理解してない。


この三党は左派だ。左派は基本的にミドル層・ロワー層を支持基盤に持つ。だが、左派らしくミドル層・ロワー層へ訴求する体勢になってない。これが昨今の投票先が無い理由であろう。一重に政策が細かく、中途半端である。政権を任せられる玉ではない、と国民が政党支持率で判断している。大きく「これだ」というものを提示すべきだ。野党は器を大きくし、国内でも圧倒的多数のミドル層・ロワー層に対して魅力的な経済政策を展開した方が良い。そして左派系の言論媒体が積極的に野党へ提言を勧めた方が良いだろう。

与野党が互いに政策をブラッシュアップして、時に政権の交代もあって、国民の幸福に寄与するというもの。


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