議員歴五十年の小沢一郎が仕掛ける“おおいくさ”は国民民主との合流からか

【政治考察】 平成三十一年一月二十二日に自由・小沢一郎(壬午)共同代表と国民・玉木雄一郎(己酉)代表が会談し、両党合流の方針で大筋合意と報道各社が報じた。両党の全議員が合流すると、参院では野党第一会派になる。二十八日の常会召集前に、野党共闘の道筋をつけたい。自由は社会主義で国民は改革中道と共に左派系の政党。


ヤフーのコメント欄には否定的な見解が体勢を占める。特に数合わせに関する事と小沢復権への忌避だ。形としては自由を解散して国民に合流する模様。小沢代表は選挙の責任者である幹事長ポストを用意される可能性がある。特に自由・山本太郎(甲寅)共同代表等の国民とは共存し難い議員の去就に関係者の耳目が集まるだろう。自由は報道現在で国会内に六議席。


だが、今月のNHK世論調査での両党は合算しても支持率が一㌫に満たない。小沢代表はかねてより野党共闘を「オリーブの木」構想で訴えているものの、立憲・枝野幸男(甲辰)代表が実質的にブレーキを掛けている。これには二十三日付けの日刊ゲンダイも苦言を呈し、枝野代表を「お山の大勝」と野党内の主導権争いに終始している点をこき下ろした。敵は野党ではなく、与党とゲンダイは言いたい。


春の『統一地方選』も夏の『参院選』に対しても枝野代表は、参院選前で統一候補を決める算段。その前の統一地方選は、各野党独自に展開の構えとなってしまっている。そこで楔を打ったのが、今回の自由・国民合流となる。万一、寿合流ができたとしても、先ず統一地方選で「立憲対国民対共産」といつも通りの野党の喰い合いで与党が勝ち、しこりの残る状態で参院選を臨む事になる。


但し、今回の統一地方選には新たなプレイヤである「新みんなの党」が参戦予定。こちらは右派だ。展開次第では統一地方選で左派野党喰い合いにより利を得れる。その結果をもって参院選への参戦が決まる。左派野党にとっては警戒の年だ。


そして、ポイントは寿合流と小沢代表が新たに手に入れる国民の資金・百億円。前党から引き継いだ政党交付金を玉木代表は貯め込んでいる。このお金は税金だ。金満政治と揶揄された田中角栄(戊午)元・首相の子であった小沢代表が幹事長となり、百億円を選挙で采配するか。何よりも春には小沢代表も七十七歳を迎える。議員歴が五十年も迎える本年、おおいくさを仕掛けるには最後の機会となるだろう。


撮影記事:金剛正臣

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