震災で起きた福島メルトダウン、次の地震で首都か関西か

【社会論説】 平成二十八年三月十一日に福島メルトダウン(炉心溶融)が起きた東日本大震災から五年が経過し、天皇皇后両陛下が都内で追悼式に御出席なされた。各社報道にある通り、この震災による被害は今も尚、続いている。福島第一原発の廃炉工程は、三十三年まで計画されている。直ぐに廃炉できる代物ではない。東電は今も一日三百㌧もの水を原子炉に注いでいる。汚染水や指定廃棄物は累積されていく。メルトダウン後に四十年が経過しても厳しい算段がされている。原発は便利でビジネスに貢献するが、一たび事故が起きれば未来を食う。メルトダウンの原因は未だ不明とされている。



日本国内には、点検中や停止中も含め稼働してる原発が十六ヶ所、四十基近くある。


  1. 泊発電所;北海道
  2. 東通原子力発電所;青森
  3. 女川原子力発電所;宮城
  4. 福島第二原子力発電所;福島
  5. 東海第二発電所;茨城
  6. 柏崎刈羽原子力発電所;新潟
  7. 浜岡原子力発電所;静岡
  8. 志賀原子力発電所;石川
  9. 敦賀発電所;福井
  10. 美浜発電所;福井
  11. 大飯発電所;福井
  12. 高浜発電所;福井
  13. 島根原子力発電所;島根
  14. 伊方発電所;愛媛
  15. 川内原子力発電所;鹿児島
  16. もんじ;福井


今回のメルトダウンは地震で起きた。首都圏の直下型地震や東海・南海地震が待っている。それは近い将来に確実に発生する地震だ。静岡・福井・新潟の原発が気掛かりだ。風は東へ吹く、その先に首都圏がある。かなり近い距離に関西圏がある。建設中と準備中の原発は十基近く。廃止は十六基。万一、来る地震(十年か二十年以内か、それ以上か)でメルトダウンが起き復興箇所が増えても、殆どの政治家や電力会社の取締役は現役を退き、他界している可能性がある。だからシニア以外が真剣に予防策や打開策を考えなければならない。


二日に超党派の「子ども・被災者支援議員連盟」の総会が国会内で行われた。国会議員・政府役人・被災者・報道の四者が一堂に会した珍しい現場だ。目的は連盟の名の通り、子どもと被災者を支援するタメに具体的な施策(立法)を行うコト。復興の現状を政府からヒアリングした。現状では『子ども被災者支援法』により来年三月で賠償や支援が打ち切られる。



メルトダウンの影響は甚大だ。原発そのものも自然環境も住民らも深刻なダメージを与える。残念ながら現在の技術では、完全なる復帰は不可能だろう。未来の技術者に委ねられる。「起きないだろう」ではなく「起きる」前提で対策を講じる必要がある。国会議員らが前向きに善処し、国民がそれを推し、報道が政財界のしがらみを知らせる。震災後から五年経ち、若き国民の政治への意識が高まってきている。


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