ブラック企業を無くせば、日本は滅びる

【社会】 平成二十五年に雇用問題調査会/自民党が「今後の我が国の成長を支える若者・女性・高齢者の就業の在り方に関する提言 - 活躍の場として期待される中小企業の役割 -」を公開した。厚労省(大臣:塩崎恭久)は、「ブラック企業」対策として、年に三回の是正勧告を受けた大企業の社名を公表すると五月に発表した(中小・零細企業を除く)。


さて、「ブラック企業」とは?

近頃、やたらめったらに使用されているが、「ブラック(いちいち大げさな)社員」もいるコトを提唱したい。先ずは定義より。

 | 広義としては暴力団などの反社会的団体との繋がりを持つなど違法行為を常態化させた会社を指し、狭義には新興産業において若者を大量に採用し、過重労働・違法労働によって使いつぶし、次々と離職に追い込む成長大企業を指す(wikipediaより)


ここでは「新興産業」と表記されている。「離職に追い込む」と記されている。こちらの定義では、「ブラック企業」と喚く社員の企業は「新興産業」ではないとならない。大量に若者を採用し、次々と離職に追い込まれていなければならない。若者を大量に採用できる時点で、一般の中小・零細企業は入らないだろう。そして、中小・零細企業は離職に追い込んでいるだろうか。逆に引きとめるのが実務では。


次に、自民党の提言には、「ブラック企業」という文言そのものがない。以下のみだ。故に考察できない。

 | 悪質な企業等への対応策の強化を図る


次に、厚労省である。先に触れた五月の対策では、以下を対象企業としている。

 | 1カ月間の時間外・休日労働が100時間を超える従業員が1つの事業所で10人以上か4分1以上

またもや「ブラック企業」という文言はない。厚労省のホームページでも「ブラック企業」は各会議中に意味合いとして挙げても、定義は行っていない。百時間はかなり大きい数字で、一日八時間の時間外労働であれば、十二.五日も多く働くコトになる。そんな現場は多いだろうか。



<過重ないし長時間労働が現場の二十五%以上>

 詰まり、「ブラック企業」とは、法律的に存在しない。法を伝える報道機関や法曹界は安易に使用するべきではないだろう。法律で存在しないモノを、あーだこーだ謂うコトは、報道機関と法曹界において恥である。法を創る立法府が決めるべきだ。彼等は国民を代表しているのであるから。百歩譲っても、最低限の定義には過重ないし長時間労働が必須である。故に、過重ないし長時間労働が現場の二十五%以上いなければ、ブラックではないのだ。


一般ユーザやら弁護士やら、あまりにも稚拙過ぎないか。中小企業の取締役らは、委縮して挑戦できなくなってしまっている企業が出てきた。これでは、新規参入や新事業を敬遠してしまう。理由は、ブラックと言われたくないからだ。結果、臨機応変の時代に売上高は上がらず、従業員を解雇や給料の削減を行う。あまりにも問題だ。中小企業数は、日本には四百万近くある。その四百万近い企業は、大抵が大企業の下請けだ。ムリもしている。そのムリができなくなるではないか。取締役らは、従業員の給料を払うコトを一番に考え、ムリを選ぶもの。そのムリが失敗する時もあるではないか?取締役らに失敗は許されないのか?正社員らは、公務員ではない。故に支払いが安定的ではないコトも超円安の時代には、ある。



<三権はブラック企業を定義せず>

 あくまでも、健康的に危害を来たす事実が問題視されるべきだ。なんでもかんでもブラックやパワハラ・セクハラでは、中小企業が委縮し倒産してしまう。司法においても、最高裁判例には、「ブラック企業」の文言なぞない。近いものとして、労災休業中の解雇に関する六月八日の最高裁判例(裁判長:鬼丸かおる)では、原判決(解雇を無効とした二審判決)を破棄し、東京高等裁判所に差し戻した。


司法・立法・行政の三権が「ブラック企業」を定義をしていないのであれば、それは現時点では無いものに等しい。先の厚労省の勧告は、対象者を機械的に判断できる文言であり、定義付けしてない。「ブラック企業」は、ギャル・グラドル・キャバ嬢程度の呼称でしかない。この国は、法治国家であり、資本主義だ。文句があるなれば、「ブラック企業」に対し本腰を入れる、立法府のメンバ『国会議員』を国民が大いに選び、行政府のメンバを与党で固めるべきである。最高裁判決が気に入らないのであれば、裁判官になるか、彼らを罷免する。若しくは、自身で訴訟を起こし、上告までもっていくべきである。そして「ブラック企業」に務めたくなければ、自身が資本家になるべきである。それは国民の自由である。



<重要な問い>

 お金を稼ぐコトは簡単ではない。暴力団やハングレ組織は、明らかにブラック(闇)であるが、まともな企業をブラック扱いすれば、困るのは雇われている市民ではないのであろうか。まともな企業の雇用主のコトも考えよう。彼らには安定した収入なぞ無いのだから。日本人はどうも叩き過ぎる。安定や確実を求めるのであれば、自身が安定や確実な売上げ的貢献を企業に行うべきではないだろうか。売上げが上がり続ければ、大抵は解決する。しかし限定正社員や改正派遣法等をみると、資本家と取締役会に対し、従業員が不信を起こし過ぎた様だ。人間は何度も裏切られると、冷たくなるもの。彼等の信頼を勝ち得た者こそが、安定を得れるであろう。


問い:あなたであるなれば、最低限の仕事しかしない、仕事しても成果が上がらない、感謝の念もない、いつでも被害者ぶる、そんな従業員に良い仕事や賃金を与えるであろうか?


もし、その答えがNoであるなら、あなたがYesとなる様に仕事した方が良い。

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