【ビジネス論説】 改正『派遣法』が第一八六国会で通過する。コンピュータ化・ロボット化を見据えた法案であり、国民に立法府が警鐘を鳴らす。
「単純作業では食べていけなくなりますよ。」
これが答えだ。目先の仕事ではなく、この先の十年~三十年後を見据えた法案とも云えよう。「THE 世界大学ランキング」で平成二十四年から二十六年まで第二位の英「オックスフォード大学(学長:アンドリュー・D・ハミルトン)」のマイケル・A・オズボーン博士の論文『雇用の未来—コンピューター化によって仕事は失われるのか』が話題だ。オズボーン博士は、主にAI等の研究を行っている。当該論文では、近い未来に無くなる職業を指し示した。現代ビジネス/講談社の記事が分かり易いだろう。
単純作業だけでなく、医療や士業が含まれている点に留意されたい。今後十年を前提とし、その確率は九割を超える。この点における打開策は、取って代わる以上、プレイヤ(働き手)ではなく、マネイジャ(経営者)になるコトだ。また当該記事では、クリエイティブな作業はコンピュータ・ロボットに向いていない、と断じる。詰まり、クリエイティブに仕事を創れるマネイジャが上策となる。
<二〇五〇年に向けて>
二〇五〇年にあなたは何歳であろうか。あなたのお子さんは何歳であろうか。次は、英新聞「エコノミスト」が発刊した書籍「2050年の世界―英『エコノミスト』誌/文藝春秋」を引用する書籍「人口が減り、教育レベルが落ち、仕事がなくなる日本(著:山田順)/PHP研究所」だ。前者は、三十五年後を俯瞰する。日本経済は現状の三分の一まで落ちる、と謂う。後者は、それや他も踏まえ日本の内情から未来を指し示す。その他の書籍にも類似するものは多い。共通する点は、下り坂である点だ。技術革新・教育レベルの低下・超少子化社会の三要素がヒントである。
打開策は、以下の通り。
① 技術革新に応じたビジネスを構築するコト
② 教育レベルの低い人々を雇用ないし契約し、生産性を向上させるコト
③ 国内外の高齢者またはアジアやアフリカでビジネスマン世帯を狙うコト
前述の打開策も併せれば、以上三要素を含んだクリエイティブなマネイジャに成るコトであろう。
<タレント性の有効活用>
これらより創造性が今後、如何に重要であるかが、把握できる。では具体的に何をしていけば、良いのであろうか。打開策に呼応させよう。
① 現在の本業以外の技術に関する情報を得る(例;現代ビジネス・ITメディア・ダイヤモンド・FP姫等)
② 個々に応じた能力開発(仕事に当てはめるのではなく、その人に適した仕事を考える)
③ アジアに向けた販促・ブランディング(現在はYouTube・Facebook・Alibaba・Sina等) ※アフリカは途上であり、中華系企業が強い
特に②は重要だ。“人財”とも称される現代、個々のタレント性を如何に活かせるかが腕の見せ所だ。捨てる神あれば拾う神あり。何にせよ、単純作業の労働者止まりは、先行きが危うい。クリエイティブに秀でるか、マネイジャ側に成るか、そんなマネイジャの傘下に入るか。選択肢は少ない。だから迷わない。未来予測はおおよそ変わらない。故に走れる。あなたのイマの仕事はコンピュータ化・ロボット化しない根拠を探してみよう。
記者:金剛正臣
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