【社会論説】 ソーシャル メディア(SNS)等には数字が付きまとう。数学で言う所の「虚数」に近い性質をソーシャル メディア等がある仮想世界には内在している。虚数とは、二乗して〇未満の実数になる数。
「Webサイトを見る」「YouTubeを見る」「TwitterやInstagramをシェアする」等は一人の仮想世界での行動ではあるが、それが瞬間的に揮発してしまうものと現実世界で行動に繋がる(移行)するものと分かれる。
マーケティングではコンバージョンが唯一、現実世界での行動(購買等)として帳簿等に記録される。それ以外はリ・ターゲティング広告で潜在顧客を顕在化へ誘う。コンバージョンの成果としては、全体の三㌫もいけば優秀であろう。それ以外の九十七㌫は全てがリ・ターゲティングの対象であるか、と問われれば否と言わざるを得ない。
ソーシャル メディアで百万回、一千万回も見られても、現実世界に何ら影響してないコンテンツも果てしなく多い。逆に見られた絶対数が少なくとも、現実世界に影響するコンテンツもある。これは仮想世界のYTやTwで例えると、再生回数や閲覧数が多ければ多い程、現実世界に影響を及ぼす訳ではない事を意味する。
これを立証する事は難儀だ。「悪魔の証明」に等しい。ただ宇宙空間の「暗黒物質」や「暗黒エネルギ」の様に存在はしている。“現実世界に影響”は定義付けが難しい。短期なのか中長期なのかでも影響の事象は異なるだろう。ここでは現実化と言おう。
テキスト・写真・動画コンテンツが指数関数的に増加する中で、仮想世界での行動が現実化するコンテンツが求められていく。
分かり易く言えば人の心を動かし、行動を起こしたくなるもの。
今後も「いいね」やシェアは必要であるだろうが、再生回数と同様に絶対基準ではなくなる。絶対基準は現実化になる。マーケティングならコンバージョン率の上昇だ。実際の企業活動ではコンバージョン率の平均は下がっていっている。「刺さるコンテンツ」から「動きたくなる(現実化)コンテンツ」が求められるし、そもそも求め始めている。
今までは、そこまで意識をしていなかった潜在欲求だ。この欲求に人は少しずつ気が付き始めた。自分自身の何かを変えたい、挑戦したい、やってみたい等のきっかけとなる現実化コンテンツ。次に変え続けたい、挑戦し続けたい、やり続けたい等の継続理由となる現実化コンテンツ。そして変わった、挑戦した、やった等の自己実現を認識できる現実化コンテンツ。
大きく分けて三つの現実化コンテンツがありそうだ。
世界は、金融資本主義から知識資本主義に変わりつつある。人は過去に類を見ない程に知識等の情報に日々、接している。文章を読み、文章を書き、写真を見て、写真を撮り、動画を見て、動画を編集している。一重に世界の人の脳が進化し始めている。概念が変わる時。
現実化コンテンツに影響された人は、各所で現象を起こす。その現象の質や量次第で、新たな社会現象が発生する。
世界は総クリエイタの時代。人・物・金・情報は瞬時に集まる。その四要素の上に君臨するは“大志”だ。よって仮想世界の数字は意味を有さない。仮数でしかない。それよりも現実化コンテンツを創り出せる者、大志を抱き社会を変革し続ける者に収斂(シュリンク)していくだろう。実数化だ。但し、それはピラミッド型の今までの形ではなく、アメーバ組織を超えた脳の神経回路網(≒ニューラル ネットワーク)の容(カタチ)が近いだろう。
(了)
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