日本は三十四位に転落、旧態依然のビジネス環境を否定|世界競争力ランキング 二〇二〇

【経済報道】 令和二年六月十六日に瑞・ビジネス スクール「国際経営開発研究所(IMD)」が、三十二回目となる『世界競争力ランキング(旧・世界競争力年鑑)二〇二〇』を発表。世界六十三ヵ国・地域を調査。首位はシンガポール、日本は前年の三十位から三十四位に下落。過去最低を更新した。

国際協力の指標として他には世界経済フォーラムの「世界競争力報告」がある。前年の日本は六位だ。こちらは秋に発表予定。


同ランキングは「経済状況」「政府の効率性」「ビジネスの効率性」「インフラストラクチャ」の四つの大項目がある。下位に各五つの項目を有す。この指標は主に世界企業の活動のし易さと表現できる。各国の統計データと経営幹部の意識調査(マネジメント慣行やビジネス規制等)を基に、指標ランキングを作成している。平成元年時の日本は一位だった。平成時代を経て三十位以上も落とした。


 本年は世界的な武漢肺炎(新型コロナウィルス)の流行により、機動性の高い小規模な経済国が上位に並んでいる。二年連続で首位のシンガポールに続き、デンマーク、スイス、オランダ、香港が並んだ。米国は十位、中国は二十位。シンガポールを百点とすると日本は三十点。同センタのArturo Brisディレクタ(専門:財務学)は「現在の危機における小規模経済のメリットは、パンデミックと闘う能力と経済競争力。」とwithコロナ下での成長可能性を示唆。


シンガポールの強みを国際貿易・投資、雇用・労働市場、教育システム・技術インフラストラクチャ等を挙げた。デンマークは、労働市場等に併せて健康・教育システムを評価。ビジネス効率では欧州一という。スイスも保健・教育システムを評価している。共通したのは教育システムだ。


我が国の項目別ランキングでは「ビジネス効率(マネジメント慣行)」と「政府系金融」は下から二番目。「物価」は下から四番目。「姿勢・価値感」は下から七番目。「生産性・効率」も下から九番目。旧態依然の昭和的な業界・企業を否定し、日本政策金融金庫や日本政策投資銀行等の非・挑戦的な融資を忌避している。

世代交代が有用だろう。


0コメント

  • 1000 / 1000