和製チャップリン田島が描くサイレント映画、第三弾『DEVOTE〜捧げる〜』

【芸能ニュース】 平成二十八年七月二日、東京・新宿にて映画『DEVOTE〜捧げる〜/田島オフィス』の初日舞台挨拶が行われた。片山亨(庚申)、木嶋のりこ(戊辰)、民本しょうこ(甲子)、丸山正吾、的場司(壬戌)、ほりかわひろき(癸丑)、高内エリ、牛丸亮(庚申)、そして監督の田島基博が登壇した。田島は、三池崇史が監督を務めた映画「クローズZERO(二〇〇七)/東宝」の演技事務としても参加しており、二十年に映画「シルエット」で監督デビュー。今作は今までの作品に続くサイレント・モノクローム・ムービーとなっている。日本で未だかつて確立されていない映画のジャンルを、 “和製チャップリン”との呼び声もある田島が世に送り出す作品だ。



『捧げるのは愛ですか?それとも自己満足ですか?』



同作で田島が描いたのは、「一途な男と運命に翻弄される女」と「体やお金を捧げることが愛だと思っている人間の成れの果て」。誰しもが行っている行為を別の視点から捉えた時に見えてくる偽善を、あえてサイレントで描く。それにより、より人間の性をあぶり出す作品となっているそうだ。一途な男・ナツを演じた片山は「サイレント・ムービーはなかなか無いので、新鮮な気持ちで見てもらいたい。」とアピールし、本編に音声が入ってない事より「多分僕たちの声を聞くのが(舞台挨拶で)最後になると思うので、この声をしっかり耳に焼き付けてください。」と会場の笑いを誘った。




サイレント映画の醍醐味は

 一方、運命に翻弄されるヒロイン・ハルを演じたグラビアモデルの木嶋は、映画の見どころについて「本作はサイレント・ムービーなので、撮影中は無いセリフを言い合っていたんですけど、何を言っているのかを想像しながら見て欲しい。」と話した。ハルの見どころについては「片山さんに暴言を吐かれるシーンで、かなり酷い事を言われていたので、そこも一緒に想像してみてください。」と述べた。


最後に田島監督は、「声なき声を聞き、色なき色を感じてもらうのがサイレント・ムービーの醍醐味。その人が感じた物語を想像していただけたら嬉しい。」と挨拶をした。同映画は、二十二日(金)まで新宿「K’s cinema」にて公開。併せて、サウンドトラックも販売している。


=ストーリー=

二十九歳で漫画家志望のナツオ(片山)は、近所のコンビニ店員ハル(木嶋)に恋心を抱いていた。ひょんなことからハルと知り合えたナツオは、彼女の応援を得て夢を実現するためがんばるようになる。そして作品が入選すると、ハルに告白する決意をする。しかし、ハルはナツオの前から姿を消してしまう。ギャンブル狂の父親(菅原大吉)のためアルバイトで家計を支えていた彼女は、父親の借金が原因で風俗に身をやつしていた。偶然ハルと再会し、事情を知ったナツオは何とかしてあげたいと考え、仕事も家も失う。そのころ、売れない漫才師東田と南がコンビニ強盗を計画していた。ナツオはその計画を耳にし、先に実行する。犯罪に手を染めたナツオはハルに、一緒に逃げようと持ち掛ける。


 映画『DEVOTE/田島オフィス』初日舞台挨拶

記者:原田眞吾×撮影:金剛正臣

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