【教育報道】 令和二年十月七日に国際環境NGO「コンサベーション・インターナショナル(代表理事:日比保史)」は、四日の「世界動物の日」を記念して生物の多様性をテーマにした水上都市 『トレジャーアイランド』をNintendo Switchソフト「あつまれどうぶつの森」内に建設した。
関連するSDGs目標は、十三「気候変動に具体的な対策を」と十四「海の豊かさを守ろう」。
同社団は平成二年より三十年に亘って自然保護に取組んでいる。今回の水上都市の建設は、環境意識が低いと言われる日本に住む若年層の環境問題への関心を高める事が目的。 ゲームを通じて環境問題に触れる仕掛けを施した。
トレジャーアイランドは、「国連 人間居住計画」で取上げられた様々な地球環境の問題を解決する可能性があると言われる「水上都市」をイメージ。島の住人は全て絶滅危惧種をモチーフにした動物達が暮らしており、遊びに来るユーザを出迎える。釣りや虫取り等の様々なアクティビティで遊ぶ事ができ、虫や魚を獲り過ぎユーザには厳しい罰が与えられる。
絶滅種を展示している博物館や今後に失われてしまう食材を学べるレストラン、エネルギを自家発電で賄う為の浄水・発電施設等と環境問題や持続可能性について楽しく学べる要素を盛り込んだ。島に生息する生物の実態を知り、考えるきっかけを提供する為、トレジャーアイランド内で獲れる食材を使用したレストランを島の中と現実世界にも近日オープンする。
「東京海洋大」勝川俊雄(壬子)准教授は「世界には、乱獲や海洋環境の破壊等、多くの問題が存在する。現在、海洋漁業資源の約三十三㌫が過剰に漁獲されており、漁業が成り立たない状態まで、水産資源が激減した事例は数多く存在する。海洋漁業資源の約六十㌫がこれ以上獲る余裕がない状態になっている。日本周辺の水産資源は総じて減少傾向で、漁獲量も直線的に減少している。漁業だけでなく、気候変動や水質汚染等による海洋環境の悪化も、海洋生態系に大きな影響を与えている。
人間の活動によって増加している二酸化炭素の多くは海洋に吸収されており、二酸化炭素濃度の上昇による海洋酸性が進行している。珊瑚や貝等、酸性化に脆弱な生物への影響が懸念されている。また、マイクロ プラスチック等の海洋ゴミによる汚染も、大きな問題になっている。」とコメントした。
同ソフトは三月に発売。国内での累計販売本数は報道現在で五百万本を突破。Switch向けとしては、歴代最高の販売本数。現実世界の物事とリンクする窓口となる“プラットフォーム化”がポイント。
これまでに「マイデザイン」機能を活用し、米・メトロポリタン美術館やマークジェイコブス ジャパン、日本相撲協会、資生堂、フジテレビ等が施策を実施。その他にも東京消防庁の防災啓発イベントや神田明神の納涼祭り等も同ソフト内で動画と連動しながら、活用していた。
画像:㈳コンサベーション・インターナショナル
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