三十代・武田和也 代取の『Retty』が東証マザーズに上場、実名型グルメ サイトで年商・百億円企業を目指す

【ビジネス・金融報道】 令和二年十月三十日に実名型グルメ サイトを運営するRetty(7356.TM)が東証マザーズに上場し、東京・兜町「東証」にて記者会見を行った。武田和也(癸亥)代取は、「青学」出身の三十代と若手。売上高は二十億円近辺。創業は平成二十二年、十年で上場に至った。


同サイトの特徴は「実名」「点数評価なし」「ユーザ提案」の三点。時代は匿名性から実名制へシフトしつつあり、その流れを的確に捉えている。今後も、実名という信頼の点で業績が伸びていく事は容易に想像できる。UU数は、令和二年八月時点で四千万。



<信頼コンテンツでサブスク増>

 売上高は「飲食店のサブスク」と「広告コンテンツ」で構成。前者をストック型収益と定義し、積み増し型。全体の六割を占める。解約率が焦点。満期解約率は二㌫程度。コロナ期にも関わらず、七月以降は店舗数が純増に転じた。報道現在で一万店が会員。営業力を強化して六万店(概算;百億円)、新アライアンス等で三十万店(同;五百億円)を目指していく。


後者は四割を占める。こちらもコロナ禍で売上が一時的に半減したものの、回復傾向へ戻した。後者は「タイアップ」「アドテクノロジ」「アライアンス」の広告ソリューション三類とコンテンツ ソリューションがある。コンテンツの方は八十万店に及ぶ店舗データ・実名口コミデータをDB化。飲食業以外の化粧品やアパレル、旅行、不動産業界等のクライアントから月額利用料を以て提供している。


今後は業務効率化として「モバイル オーダー」、拡大販促として「テイクアウト プラン」「人気店・高級店向けプレミアム予約事業」等を推し進める意向。尚、平成二十九年にタイ版のリリース、三十年にヤフーと戦略的パートナシップを締結している。


現状はB2Bの徹底強化

 同社への質問は各社から飛び交った。事業の横展開やシステムの内製化、配当優待等。武田代取等は質問が出尽くすまで真摯な応対をした。


ハイムは「広告宣伝費・販促費」につき、質問した。これからの飲食店の会員獲得の為の投資に一.六億円、内、GoToEatキャンペーン向けに六千万円を計上。同サイトを「メディア」と武田代取が意識していたので、月の売上高に対して「控えめではないか」との問いだ。武田代取は、広告ではなく、B2Bの営業力強化に注力したい旨を答えた。


実際、同社は同社のみの専売代理店と併売代理店にてB2B。両代理店は有料店舗数の内、八割を占める(八月末時点)。詰まり、現ユーザのロイヤリティを重視しているものと見做せる。事実、同社は会見で「お店の味方」という言葉で基盤強化していく。絶対的な口コミ力を構築したい。その後に広告宣伝を見込んでいる点も武田代取は、付け加えた。


また横(水平)展開は現状では考えず、縦(垂直)展開で「Retty」の名を高めていく。会見では総じて慎重な言葉選びをしつつも、網羅的な説明になる様に心掛けていた。当日の同社の若きスタッフ達の動きを鑑み、静かではあるが、強い力を内包している。期待株。


撮影記事:金剛正臣

画像:Retty㈱

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