ここから三十年は氷河期・ゆとり世代の時代『日本ウルトラ好景気』へ|DX特需×世界特需×金融需要

【経済・人生考察】 今、四十歳であるなら、平成バブル崩壊の十歳からずっと不景気。今、三十歳であるなら、生まれた瞬間からずっと不景気。


前者は不遇の氷河期世代と呼ばれ、後者は好景気を知らないゆとり世代と呼ばれる。


『シブサワ循環』が正しいならば、令和二(二〇二〇)年からの三十年間は「繁栄の三十年間」となる。その前を見てみる。平成二(一九九〇)年から令和二(二〇二〇)年。この循環の特徴は始まりと終わりの年が被る。前三十年間で、バブル崩壊・リーマンショック・コロナ不況の三大不況に見舞われた。


社会経験の乏しい氷河期・ゆとりの両世代は、もろに打撃を受け、人生に光なぞなかった。



平成二年から百二十年前の明治三年まで

 その一つ前の三十年間は繁栄期。昭和三十五(一九六〇)年から平成二(一九九〇)年。一時は名目GDPの成長率が十㌫、二十㌫台が当たり前の高度経済成長期と平成バブル期があった。前者はおよそ二十年間も続いていた。基本的に生きていて光しかない。その中、若手はカラオケ・ギャル・クラブを流行らした。


その前の三十年間は破壊期、昭和五(一九三〇)年から昭和三十五(一九六〇)年。日ソ国境紛争に始まり、支那事変(日中戦争)・日米戦争(大東亜戦争)・米国占領期(内政干渉による改憲、不平等協定の締結)と殆ど戦争している。戦死者は殆どが若手。


その前の三十年間は繁栄期。明治三十三(一九〇〇)年から昭和五(一九三〇)年。日本は五大国と成り上がり、関税自主権の完全回復(不平等条約撤廃)・大戦景気(大正バブル)を経て、最後に世界恐慌があった。若手が政治や文壇、芸術で活躍。


その前の三十年間は破壊期。明治三一八七〇)年から同三十三(一九〇〇)年。王政復古・自主憲法制定・富国強兵により、近代化。薩長政治にあやかれない者は困窮していた。若手が明治維新・明治体制を推進。


内需と外需のW特需

 なるほど。「シブサワ循環」は確からしいかも知れない。ならば、令和二年から同三十二年迄は繁栄期となる。


一つ前の三十年間で何を破壊したのか。一言なら昭和式の各種破壊だろう。稼ぎ方や働き方、倫理観等が大いに破壊された。若手は人生そのものを破壊された。


ならば、これからの三十年は何が起こるのか。昨年は破壊と被っているので、本年からが純粋な繁栄期。明確なのはDX。氷河期・ゆとりの両世代は分かりづらいだろうが、日本は全然DXしてない。氷河期もまだまだ甘く、ゆとりはPCを覚える事をしなければならない。それ以外の中堅・シニアに至ってはDXがほど遠い。


 菅内閣が今秋からDX庁をつくるが、安定運用する迄には数年掛かるだろう。詰まり、これは全国的な内需だ。特にポイントは行政。行政は予算が大きい。そして契約の持続性が長い。日本全国のDXは特大内需、DX特需となる。いつまで続くか、DX庁の発足から全国の市区町村の自治体がDXし、安定運用できるまでとなる。十年以上も特需が続く。


行政だけでなく、大学や病院等と民間でも未DXは多い。全てDX特需。AI・ロボも含む。


もう一つが内需に対し外需。菅内閣はGoTo観光で推しているが「メイドinジャパン」が戻る。日本の果物やランドセル、アニメ等の世界需要は今後、甚大に伸びる。何故か。日本人は日本の良い所を分かり難い。海外から見た日本の良い所をネット及びSNSで探す事ができる様になってきている。


今迄の日本を海外は知らない。一例としてネットフリックスでは日本アニメが大躍進。アマゾンでは日本お笑いが数字を稼ぐ。誰が私達が知っている日本を知らないか。G7を筆頭にBRICs等の新興国だ。彼らが日本製を欲する。ネットでオーダーする。日本の様々な物・サービスへの需要が少しずつ掘り起こされる。何時迄続くのか。フィリピン等の中所得者層が増えている世界の国々に行き渡る迄だ。

こちらも十年以上掛かる。正に世界特需が待っている。


「DX特需」×「世界特需」×「金融需要」

 最後に、では誰が恩恵を受けるのか。今まで不遇だった氷河期と好景気を知らないゆとりの両世代だ。今迄の三十年間ダメだった分、大いに取り戻せるのが両世代。DX特需と世界特需が重なり合う。


大戦景気(大正バブル)は第一次大戦の特需(外需)と内需の好景気。高度経済成長期の発端は朝鮮特需(朝鮮戦争、外需)で、バブル期まで内需の好景気。


今回は内需・DX特需と外需・世界特需の二大特需。過去二回の好景気には一つの特需しかなかった。その効果は掛け合わせになるので未曽有の好景気となる。更に新たに金融需要が沸き上がる。子ども達へ金融教育を始め、十年後には成人する。彼らは「デジタル ネイティブ」ならぬ「金融ネイティブ」となる。その数、一千万人単位。令和十二年以降は実体経済の二大特需に、金融需要が掛け合わさり、金融経済が肥大化する。

バブルだけは気を付けなければならない。


「DX特需」×「世界特需」×「金融需要」。これが、これからの三十年間で起こる事だろう。

日本は歴史の教科書に必ず記される『極超(ウルトラ)好景気』が訪れる。

日本は黄金期(Golden AGE)を迎える。


その端緒を切るのは、氷河期・ゆとり世代に他ならない。今、四十歳なら七十歳迄。今、三十歳なら六十歳迄、好景気が続く。脱ゆとり世代以降は今、二十歳なら五十歳迄。驀進する両世代のリーダーへ必死に付いていけ。その程度のアドバイスしかできない程に、各リーダー成長の傾きが激しいものと推察できる。ヒントは身体の足腰。


先ずは財政拡張新・高度経済成長期から。

令和三年、繁栄の三十年間の幕が真に上がった。


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