中小・ベンチャ向けに政府が第一弾、「シリコンバレーと日本の架け橋プロジェクト」

【ビジネス ニュース】 経産省(大臣:世耕弘成)は平成二十八年十月四日から、中堅・中小・ベンチャを対象とした「シリコンバレーと日本の架け橋プロジェクト」における『中堅・中小企業等イノベーション創出支援プログラム(飛躍Next Enterprise)』の募集を開始した。昨年四月に安倍晋三 総理大臣が米・シリコンバレーを訪問した際に、ヤフーやツイッター、フェイスブック、テスラモーターズのCEO等とミーティングを行い、スタンフォード大で本プロジェクトを発表した。


本プログラムでの派遣先はシリコンバレー以外にニューヨーク、オースティンとシンガポールもある。シリコンバレー、ニューヨークとシンガポールではイノベーション拠点訪問や現地企業・起業家との交流等、オースティンでは世界最大級のイノベーションイベント「サウス バイ サウス ウェスト(SXSW)」への参加等を予定している。応募期間は前者が二十八日まで、後者が十一月六日まで。




<米企業とのM&Aも政府がバックアップ>

 本プログラムの目的は、高い技術力や優れた事業アイディアを持つ中堅・中小・ベンチャを募り、選抜された派遣企業が世界のベンチャ・エコシステムの仕組みと活用方法を知り、海外進出に必要な知見と人脈を早期に獲得し、世界の課題解決に寄与するビジネスをグローバルに展開させる事。募集対象は、革新的な技術やビジネスモデルで海外事業展開を図る企業で、取締役等が海外事業展開にコミットし一週間程度の派遣プログラムと派遣前後のフォローアップへの参加する事だ。


各派遣プログラムとも十五社を見込む。応募方法は本日公開の専用ホームページより。経費は航空券と宿泊費を補助する。政府は本プログラムにおいて、五年間で二百社を選りすぐる予定だ。同時に人材育成として毎年百人の人材を募集し、内三十人をシリコンバレーに送る。本年は四月に「始動 Next Innovator 二〇一六(グローバル起業家等育成プログラム)」で募集した。また東京とシリコンバレーでネットワーキングやビジネスマッチングの大規模イベントを開催し、日米企業の事業提携やM&Aを支援していく。東京では十月二十四日に、「イノベーションリーダーズ サミット/ベンチャー創造協議会(事務局:経産省)」を開催する。

尚、本プログラムの募集要項(画像引用)に各地の派遣時期等が記している。詳細な応募条件は以下の通り。



  1. グローバルビジネスを視野に入れている中堅・中小・ベンチャー企業等の経営者等の役員や海外展開の責任者等、当該企業の意思決定に権限を有する者
  2. 原則として、海外展開の為の技術・製品・サービス(プロトタイプ含む)を有している事。
  3. 日本国内に活動拠点を有する事。
  4. 現地での研修・メンタリング・商談に当たって英語対応ができる事。但し、プログラム参加者のみで対応出来ない場合には、応募者の自己負担にて英語対応ができる職員一名程度の随行を可能とする。
  5. 海外展開を継続して行う為の組織体制が整備されている事。
  6. 選考プロセス・派遣前説明会・派遣後報告会を含め、プログラム日程の全てに参加できる事。
  7. 以下のいずれも満たすこと

 ① 訴訟や法令順守上の問題を抱えている者ではない事。

 ② 応募者および所属機関の役員が、暴力団等の反社会的勢力でない事、反社会的勢力との関係を有しない事、及び反社会的勢力から出資等の資金提供を受けていない事。

 ③ 公序良俗に問題のある事業に係る応募でない事。

 ④ 公的な資金の使途として社会通念上、不適切であると判断される事業(風俗営業等の規制及び業務の適正化に関する法律(昭和二十三年法律第百二十一号)第二条に規定する風俗営業等)に係る応募でない事。 


画像引用:上;安倍首相「架け橋プロジェクト」の狙いとは?/東洋経済新報社

記者:羽田野正法

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