能楽をマルチ視点で、山本能楽堂が伝統芸能をDX『すまほ能』

【芸能報道】 令和三年二月十二日に大阪・山本能楽堂(代表理事:山本章弘)は、世界初のマルチ アングル映像によるオンライン能楽体験『すまほ能』を公開した。コンセプトは 「オンラインで楽しめるスマートフォン視聴型 本格能」。同財団では、能楽の「幽玄の美」の世界を国内・海外問わず体験できる機会を創造し続けている。


演目は「羽衣」と「安達原」。マルチ アングルで見る全く新しい能の世界は、初心者でも能楽ファンにも楽しめる映像体験。特典映像として能面を3D映像で楽しめる「3D能面」と能舞台や舞台下の甕(カメ)までも自在視点で探索できる「3D能楽堂」も同時公開した。横型・縦型映像にも対応。字幕解説は選択可。

本公演は、文化庁の委託事業「文化芸術 収益力強化事業」。


 能楽等の舞台芸術映像は、舞台後方から全景を定点撮影しているものが多い。能楽の魅力である演者の動きや足捌き、能面の陰影、衣装の美しさ等のディテールをリアルに体感する事が難しいという課題があった。『すまほ能』はマルチ アングルのカメラを使用。百八十度どこからでも自由にカメラを動かし、自分の観たい視点で舞台の様子を鑑賞できる。


「3D能面」は本公演で登場する「小面(コオモテ)」と「般若」の二つの面を裏側やディテールまで解説付きの3Dビューアでじっくり鑑賞できる。「3D能楽堂」は能楽堂の全景を舞台から舞台下の甕まで、今まで見る事ができなかった能楽堂の裏側まで解説付きで歩くように知る事ができる。


今まで発信者が選んだ視点で鑑賞する事が当たり前だった舞台芸術が、マルチ アングル映像の登場によって視聴者自らが選択者となり、自分の観たい視点から自由に鑑賞できる時代が到来すると意気込む。


画像:㈶山本能楽堂

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