監督・主演をこなす杉野希妃「新しい雪女を作った、と自負。」

【芸能ニュース】 平成二十八年十月二十八日、TIFFのコンペティション(競争)部門にノミネートされ、ワールドプレミアを行った映画『雪女/和エンタテイメント』の記者会見が行われた。監督と主演を務めた杉野希妃(甲子)や青木崇高(庚申)、山口まゆ(庚辰)、佐野史郎(乙未)が登壇した。本作は、小泉八雲原作「怪談」の一編である「雪女」を新たな解釈で杉野監督が映画化、自ら雪女とユキの二役を演じる。


三年前に原作を読み直し、物語の面妖さと美しさに心を惹かれ、現代にも通じる作品になると思い制作を行った。監督兼主役という大役に「自分で演じる時は同時進行でシーンを見れないので、カットをかけた後にモニタの前に走ってチェックするという作業は、自分にとって一つの試練だった。」と語った。監督の目線から『杉野希妃』という他人を良いかどうか判断し、駄目出しをするという作業で鍛えられたと胸の内を明かした。また制作にあたり「雪女の製作当初から、青木さんと佐野さんには絶対に出て欲しいと思っていた。」と熱烈な出演コールを行っていた。




<クラシックでモダンな雪女>

 青木は自分の作品を大きなスクリーンで初めて観て、「ゆっくり構えられた映像で、余白・余韻がしっかりあるカットが如何にも映画らしく、観てる側の想像力を働かせる余白があるので、スッと物語に入ることができた。」と本作を絶賛。杉野に関して「監督・プロデューサ・主演の三足の草鞋で国際映画祭に向けて貪欲なまでに作品を発表していく、こんな才能のある人と仕事をしたかったので一緒に(仕事を)できて嬉しく思う。」と杉野監督を賞賛した。


一方、佐野はこの作品以前から俳優同士として杉野との共演もあったが、監督も兼ねては初。自身も十年程度、原作者・小泉八雲の朗読を行っており、雪女には縁が深い。「(杉野とは)思いの丈をぶつけながら、濃密な時間を過ごした。」と良い関係で撮影に臨めた。自身も大好きな小泉八雲の怪談の中でも、代表作である雪女に出演できた点に「この作品に出れて感謝。次世代に渡しつつ蘇って雪女の様に生き続けて欲しいと思う。」と、杉野監督への感謝を述べた。



達観した眼つきの山口まゆ

 雪女の娘・ウメ役には長編映画二作目となる山口が抜擢。「分からない事だらけの中、監督と素敵なキャストの皆さんと共演する事ができて幸せに思う。」と話す。杉野は山口のキャスティングに関し、「(当初)肌が白い女優が良いという事で紹介されたが、子どもっぽいのに、どこか精神年齢が高い、物事を達観して見ている目つきがある女優だと思った。」と、現場でも素晴らしい演技を見せたと伝えた。


本作は来年三月四日にヒューマントラスト有楽町の他、全国順次公開となる。杉野監督は「かなりクラシックな作品でありながらも、現代を意識した作品モダンな雰囲気も入れつつ、新しい雪女を作ったのではと自負する。」と映画のPRをした。


=あらすじ=

ある時代、ある山の奥深く、吹雪の夜。

猟師の巳之吉は、山小屋で、雪女が仲間の茂作の命を奪う姿を目撃してしまう。雪女は「このことを口外したら、お前の命を奪う」と言い残して消え去る。


翌年、茂作の一周忌法要の帰り道。巳之吉は、美しい女ユキと出会う。やがてふたりは結婚し、娘ウメが生まれる。

十四年後。美しく聡明な少女に成長したウメは、村の有力者の息子で、茂作の遠縁にあたる病弱な幹生の、良き話し相手だった。しかしある日、茂作の死んだ山小屋で幹生が亡くなってしまう。幹生の遺体には、茂作と同じような凍傷の跡が。


巳之吉の脳裏に、十四年前の出来事が甦る。

自分が見たものは何だったのか、そしてユキは誰なのか‥。


=クレジット=

映画:雪女

公開:3月4日 ヒューマントラスト有楽町ほか全国順次公開

© Snow Woman Film Partners

配給:株式会社 和エンタテインメント


映画『雪女/㈱和エンタテイメント』記者会見


撮影記者:原田眞吾

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