日本をエネルギ立国・輸出国に大化けさせる『メタノール革命』|日本MA-T工業会

【環境報道】 令和三年三月十八日に東京・赤坂にて各分野の大企業群『日本MA-T工業会(代表理事:川端克宜)』は設立記念式典を開催した。報道現在で五十四社が参画。百社を目指す。式典では「(既報)Cobit-19と唾液線」と「メタンからメタノールをつくり出す世界初の新技術」に関する講演が行われた。

グリーン投資事案。


「阪大」先導的学際研究機構・大久保敬(壬子)教授は「MA-T酸化制御技術~カーボンニュートラル社会の実現に向けて」と題し、メタンからメタノールをつくる新技術を伝えた。この新技術により、日本国はエネルギ立国となる可能性が浮上する。


 メタンは「天然ガス(LNG等)」の主成分。CO2と比べ、地球の温暖化係数が二十倍。日本では「石油」同様に天然ガス供給の輸入割合は、百㌫に迫る(エネルギ白書二〇二〇/資源エネルギ庁)。国内におけるエネルギ効率の改善が進展しているものの、世界におけるLNG貿易の実に三割弱(アジアでは八割弱)が日本の輸入、と如何に膨大かが分かる。天然ガスの輸入額は世界一で、四.五兆円/年程度。


今回の大久保教授の新技術が実用化されれば、国として兆円単位のコスト削減となる。そして、ここは日本人。ただエネルギ立国となるだけでなく、エコな循環型社会のスキームも考えた。メタノールの自給率は報道現在で〇。メタノールは、プラティックの原料や車の燃料等にも成り得る。


<廃棄物系バイオマスとメタン埋蔵量>

 そのままでは運搬が不可能なメタンは、運搬可能な液化ガス等で輸出。エタノールに変える事ができるなら最適だが、その方法は高価であり、安全性が低くなる。その科学的な壁を大久保教授は突破した。


メタンと空気でメタノールを合成する(2CH4O22CH3OH、常温常圧)。その時に二酸化塩素(MA-T)と光を用いる。数分で合成できる。CO2は一切、排出しない。四年前に世界的な発見をした。


教授は北海道・興部(オコッペ)のバイオガス プラントで展開。乳牛の糞尿からメタンを採り、電気をつくって販売。しかし、送電線の不足より限界が生じた。そこでメタノールへ転換。昨年に阪大・興部で連携協定。メタノールは八十㌧、水素に成り得るギ酸が四百㌧を生産できる試算だ。北海道全体の乳牛をならば、前者は二十万㌧に及び、日本の輸入量の二割を占める事になる。

他の家畜でも可。


「日本のエネルギは全部、捨てるモノからできるのではないか。」と教授は述べた。


現在、教授達が考えているのは「カーボン ニュートラル(脱炭素)循環型酪農システム」。以下の太字が、乳牛等の糞尿からの生成・生産可能物。


  1. メタンを発電メタノールギ酸
  2. メタノールは燃料化成品燃料電池
  3. 燃料はハウス栽培の暖房に→果実
  4. ギ酸は融雪剤水素飼育添加剤
  5. 飼育添加剤は乳牛等の飼料に→牛乳


教授は最終目標も伝えた。「メタン大国日本」だ。世界へ通用する技術を開発し、エネルギ立国から輸出国へ大転換するもの。前述の様に家畜の糞尿やごみ等の「廃棄物系バイオマス」は、無限大だ。それに併せて、日本沿岸には「メタンハイドレート」がある。その埋蔵量は日本人が使用する百年分。日本海側と異なり、中国も手を出し難い海域。海域以外にも火山性ガス等もある。


正に、菅内閣が推し進めているグリーン投資の核に成り得るのではないか。


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