電車にまつわる悪い順序(歩きスマホ>咳払い>優先席)

【社会コラム】 公共交通機関の電車やバスでのマナーの悪さは都市における現代人のストレスを発生させる。記事「優先席めぐりお年寄りと座った男性が口論 動画が投稿され議論沸騰/産経ニュース」では、車内の優先席で年配者とのやりとりが動画で撮影され、物議を醸し出した。今に始まったことではないが、優先席のマナーについては、様々な議論が為されている。


だから、考えるべきことがある。

優先席を年輩者に譲らないことは、電車にまつわる迷惑の中で、どの程度悪いことなのか。



結論は、歩きスマホ>咳払い>優先席だ。

理由を説明しよう。

優先席を譲ることはマナーであり、ルールではない。電車に乗るという行為は、法律行為で、切符を買い目的地まで運ぶという契約だ。鉄道各社は、その契約内容を運送約款(旅客営業規則)で定めている。切符を買った段階で、この契約に承諾したとみなしている。これはルールだ。


だからこの契約にないものはルールではない。

優先席に関する条項はなく、譲ることに関して鉄道各社に問合わせても、異口同音に「絶対のルールではありません。お客様のご配慮によります。」と返ってくる。契約上は譲らなくとも何も問題ない。

同じ様に、手などで覆わずに咳払いを車内で行っても、駅のホームでスマホを見ながら歩いても、契約上は問題ない。



次の視点は、被害だ。

日本は法治国家なので、司法(裁判)を重んじる。司法では被害を損害額として算定する。だから被害の視点で切り込む。


優先席を譲らない場合の被害は、何だろうか。これはほぼ、存在しない。車内で立っていることによって、被害が生じるのであれば、結果的にタクシーなどを利用する権利がある。電車の急発進や急停車で転んだとしても、それは譲らなかった者の責任ではなく、運転手(鉄道会社側)の責任であろう。よって、ほぼ無害。



手などで覆わない咳払いは、どうだろうか。これは今の時期、インフルエンザの流行が発せられているので、咳払いをした者がインフルエンザや風邪のウイルスを持っていた場合、他人に移ってしまう。特にかがみもせず、水平に咳払いをした場合は飛散する範囲が異なる。厚労省は咳やくしゃみで飛散する距離を約二㍍としている(公式動画を参照)。手などで覆わないで咳払いをし、移ってしまった場合は被害となる。

優先席を譲ることよりも悪いことだ。



最後は、歩きスマホだ。

ホームで歩きスマホをした場合、周囲への注意力が落ちて、他人にぶつかる可能性がある。「歩きスマホ等に係る事故に注意!!/東京消防庁(画像引用)」では、五年分のスマホによる事故の統計を公開している。事故種別ごとでは、「ぶつかる」が最も多い。駅のホームでは歩きスマホでぶつかって、他人を怪我させる、他人(小さい子)をホームへ突き落す(加害者に)可能性がある。これは傷害や殺人で罪となる。咳払いよりも悪いことだ。



以上より実害の視点だと、歩きスマホ>咳払い>優先席となる。

よって、一番に注意されるべきは歩きスマホだ。人を殺しかねない。マナーを叫ぶのであれば、順序は歩きスマホ、咳払い、優先席で間違いないだろう。

(了)

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