実質GDPは本年三.三㌫増、来年一.九㌫増の予想|ニッセイ基礎研究所

【経済報道】 令和三年五月十九日にニッセイ基礎研究所(代取:小林研一、手島恒明)は、『二〇二一・二〇二二年度 経済見通し』を公表した。実質GDPの成長率は本年度が三.三㌫、来年度が一.九㌫の予想となった。昨年度の実質は▲四.六㌫、名目が▲四.〇㌫。


本年は第三・緊急事態宣言により、第一及び第二・四半期(Q)は消費低迷。第三Qから宣言解除を前提として高成長を予想。しかし、感染動向や経済活動の制限によっては景気が下振れるリスクがある。実質GDPがコロナ前(一昨年の第四Q)の水準を回復するのは、来年の第二Qと。消費税率を十㌫へ引上げ前の直近のピーク(一昨年の第三Q)に戻るのは、令和五年の再来年度と予想した。


本年の第一Qはマイナス。主な要因は「民間消費(前期比▲一.四㌫)」「設備投資(同▲一.四㌫)」「政府消費(同▲一.八㌫)」。政府消費はGoTo停止が大幅減の原因。しかし、第一・宣言と比較すると、マイナスは小幅と視る。政府が学習した。


 「労働市場」はどうか。第一・宣言で急速に落ち込んだ「雇用者数」は、その後の持ち直しも緩やか。下押し要因は、対面型サービス業(運輸、宿泊・飲食サービス、生活関連サービス・娯楽)。それ以外の業種では比較的順調に回復中。対面型以外の雇用者数は既にコロナ前の水準を回復している。しかし、知事対策下(時短要請や外出自粛等)の影響を強く受ける対面型は完全に取り残されている。 


経済に対し、政府は効果的な対策を模索しているものの、都知事や府知事によって日本国の経済回復にブレーキを掛けられている。同社は「経済活動の制限が緩和されたとしても、ソーシャル ディスタンスの確保等が引続き対面型サービス消費を抑制する為、景気回復が続く中でも二極化の解消には至らないだろう。」と判断した。


 また、政府の現金給付等による高水準の貯蓄が、将来の消費を押し上げる可能性も言及。家計の行動制限によって「消費性向」が平時よりも大きく下がった状態が続いている。その為、家計の貯蓄は可処分所得が低迷する中でも高水準で維持と見込む。よって、行動制限が大きく緩和され消費性向が平時の水準に戻れば、消費が大きく押し上げられる可能性がある。


「設備投資」は全体としては堅調を維持する見通し。「物価」の基調は、経済活動の急激な落ち込みの割に弱くなっていない。「コアCIP」の上昇率は本年度が前年比〇.四㌫、来年度が同〇.五㌫と僅かに伸びると予想した。


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