経団連が政府へ求めた『規制改革要望』が公表、何を変えたいのか

【ビジネス ニュース】 経済三団体の一つである日本経済団体連合会(経団連、会長:榊原定征)は、平成二十八年十二月十三日に『二〇一六年度経団連規制改革要望』を公表した。本要望は「規制改革ホットライン/内閣府」へ秋に提出済み。本年度の要望は十一分野・百四十九項目で、重点五テーマ「Society 5.0」「電子行政」「対面・書面原則」「地方」「エネルギ」を定めた。経団連は財界(経済界)において政府に対し、最も要望を通す事ができる団体で、ビジネスマンは必須の内容である。


十一分野は以下の通り。本年度は「通商・国際協力」が要望無し。括弧内は項目数。

  1. 土地・住宅・都市再生(二十二)
  2. 運輸・流通(二十)
  3. 農業・観光(十三)
  4. 環境(廃棄物・リサイクル等)(九)
  5. エネルギ(二十二)
  6. 防災・減災(五)
  7. 情報通信(十七)
  8. 電子行政(十二)
  9. 雇用・労働(五)
  10. 外国人材(四)
  11. その他(二十)



<抑えるべき要望>

 「Society 5.0」は、IoTや人工知能、ロボット等、時代を牽引する基幹産業の育成を実現させる重要テーマだ。これに該当する八要望あった。国家戦略特区は報道現在で東京圏と関西圏をはじめ、沖縄、新潟、福岡、秋田、宮城、愛知、広島、愛媛(県名のみ記載)。来年六月が目途となる規制改革の答申へ、本年度の要望を反映させたい算段だ。その為に経団連は政府に働きかけていく。特に「雇用・労働(最下部)」の要望が通ると、国内の全ビジネス的インパクトは大きい。



土地・住宅・都市再生

(8) 国家戦略特区内における都市計画関連制度の緩和(都市再生特別地区の柔軟な運用)


 情報通信

(12) 安全性向上を目的とした、防犯カメラ映像の公共機関等への提供に関する緩和

(13) 研究開発業務における技術基準適合証明未取得機器の利用

(14) リモートコントロールに使用する無線周波数帯域の拡大

(15) UWB(超広帯域)無線システムの使用環境条件の見直しによる利活用の促進

(16) 屋内測位等を行う為の機器の設置に係る道路占有許可の改善

(17) 地下街における屋内測位インフラ設置に係る道路占用許可の規制改革

 

その他

(10) 教員や児童・生徒が一部著作物を複製し作成した教材や作品等を蓄積したサーバ等へ、教員や児童・生徒が自由にアクセスし、活用できる環境の整備



また九「雇用・労働」に関する要望は以下の通り。

(1) 日雇派遣の原則禁止の見直し

(2) グループ企業内派遣規制の廃止

(3) 離職後一年以内の労働者派遣の禁止の撤廃

(4) 労働契約申込み みなし制度の撤廃

(5) 特定目的行為(いわゆる事前面接)の解禁


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