経産省が財政拡張を提言『経済産業政策の新機軸』

【ビジネス・経済・財政報道】 経産省(大臣:梶山弘志)は、令和三年六月四日に第二十八回「産業構造審議会総会(会長:十倉雅和)」を開催した。同省最大の会議体であり、委員は民間。総会では『経済産業政策の新機軸』が同省より提示された。


本審議会は、三月末時点で五部会、七分科会、三十六小委員会と四十一WGによって構成。


「財政出動につきましては、これまでのものが、ともすると小規模・単発・短期的となっていて、効果も中途半端であった事も否定できない事から大規模な支出をばら蒔きではなく、長期・計画的に行う事。」と総会にて同省・多田明弘 官房長は財政拡張を述べた


政府の財政赤字に関し、「コロナ対策や弱インフレを実現する為の財政支出の拡大は、財政収支を悪化させるが、超低金利下では、そのコストは小さい。」と断ずる。中長期的な財政健全化は、日本国の国際信用の面から引き続き重要な課題に据える。米中欧の財政支出を比較した。



<環境・安保・分配>

 併せて、最上図「政策の評価軸」に“Fail Fast”のビジネス概念が入った。早期の撤退・転換戦略の事だ。学習曲線を向上させ、政策精度をバージョンアップしていきたい。これは画期的である。失敗を決してしてはならない、という省庁(役人)思考を根本から変えるものだ。経産省が仕掛けたのは、有難い。


今後に向けた大きな方向性(案)は以下の三本。近未来のB2G案件群。

  1. 「経済」×「環境」の好循環~グリーン成長戦略~;エネルギ、電池、洋上風力、水素、カーボン プライシング
  2. 「経済」×「安保」の同時実現~経済安保・復元力(レジリエンス)~;重要技術・産業・インフラを「知る」「守る」「育てる」政策、半導体、データセンタ、バイオ
  3. 「経済」×「分配」=包摂的成長~「人」への投資・「地域」の持続発展~;雇用・産業転換、業種・地域格差是正、人づくり(女性・高齢者の活躍)、課題解決産業の海外展開



また、「慶大」中室牧子(乙卯)教授は「デジタル」前提の教育は上手くいくのか、と疑義を訴えた。これはデジタル教育の学力効果の事。複数の研究レビューを挙げ、「個別最適化」の実現を鍵とした。ハードよりもソフトへの投資が重要との事。


梶山大臣(乙未)は「大規模且つ計画的な支援も期待をされている所であります。」と財政拡張について述べた。報道府は最上図・緑期の倍額である国家予算二百兆円/年を訴えている。


(動画、埋め込み不可)第28回産業構造審議会総会/YouTube

画像:経済産業省、明学舎

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