伊勢谷友介と高校生内閣がプレゼン、高橋みなみはエンタメ発信、蜷川実花は十代の過ごし方を|第一回『東京未来ビジョン懇談会』

【社会・芸能ニュース】 平成二十九年二月二十一日に東京都(知事:小池百合子)は、一月三十日に開催された第一回『東京未来ビジョン懇談会』の議事概要を公開した。当日は冒頭の挨拶のみ報道陣が取材をできた。


同懇談会では、都の政策推進や政策形成等に新たな発想を取り入れる目的で、各界の第一線で活躍する新進気鋭の若手と意見交換を行う。出席者は座長・小池百合子(壬辰)都知事をはじめ、映画監督・伊勢谷友介(丙辰)、歌手・高橋みなみ(辛未)、写真家・蜷川実花(壬子)、渋谷区長・長谷部健(壬子)等の計十七名。プレゼンは伊勢谷と高校生内閣の三名が行った。


高校生内閣は高校生から東京大改革の実現を後押しする団体。当日は総理大臣・飯野桜子(高二)、官房長官・浜田愛音(高一)と副官房長官・千島洸太(高一)が出席した。




<若手が考えるアイデア>

 都知事は冒頭、「もう本当に最初から迚も、わくわくしております。東京の未来を語って頂ける、そんな若い世代の皆様方から本音をお聞きしたい。その為に、このビジョン懇談会を設けさせて頂いています。」と述べ、若手からの五輪後の東京に対するアイデアを期待した。


蜷川は同懇談会の実行力に着眼。長谷部区長は二十年先の渋谷のビジョンづくりをアピール。パックンは米国人の感覚で見た東京、その魅力と課題を伝える。高橋は「今日は本当に様々な職業に就かれている方、経験されている方が集まっているという事で、私の目線は何なんだろうという風に考えた時に、やはり東京がエンターテインメントの発信の場所で在りたいという気持ち、そして今日はリスナさんの意見も持ってきました。」と挨拶した。



伊勢谷は五提言、高校生は変革への三段階

 伊勢谷は「エシカル エコノミー(倫理的経済)」をプレゼンで提案した。この言葉を「社会の継続可能性の為の道義的な金の循環の仕方」と意訳。自身が行う「リバース プロジェクト」を紹介し、人類が地球の生産を超えて消費している点を指摘した。全体の消費は個々の消費の積算であるので、未来に少負担の消費を提唱している。そして同懇談会に対し、五つの提言をした。


  1. 東京五輪を世界へ大きく発信(放映権の一部を市民へ公開、ハイタッチで世界中の個人が繋がるガジェット開発、パラリンピックから開会)
  2. 小売店における食料廃棄率の減少(仏「食品廃棄禁止法」の準用)
  3. 島しょ部のエコアイランド構想(人間の未来の生き方の模索)
  4. エコビルで環境先進都市(大型建物への新環境適応基準で非達成率に応じ増税、本税を空き家対策とコミュニティ再生事業に活用)
  5. 企業・団体の制服のエシカル化及びファッション性の向上(デザイナ起用)




 続いた高校生内閣は、原稿無しでプレゼンに挑んだ。意図は型に嵌まらない事。「平成二十六年版子ども・若者白書/内閣府」の資料を用い、各国よりも日本の若者は将来を不安視している点を指摘した。後、三十年超で人口が一億を割り、超高齢化社会になり、現行の年金制度下では一人の働き手が一人のシニアを支える点に言及。希望の薄い現況で夢を叶えるべく、変革への三つのステップを伝えた。


  1. 同世代の意識改革(同世代からのアプローチによる打開)
  2. 若者の政治参加(立法・行政への接触)
  3. 自己創造(十代の内に志をもつ)


高校生内閣は四月から本格的に始動する。国の行政に同じ外務省、総務省、文部科学省を設け、独自の学生救済省も設ける。各省で定例会を開き、政策を練り、立案し、政策立案提言会で実際に国等に提言を行う予定だ。有識者を交えた討論会やイベント開催等も行う見込み。また低い投票率を上げる秘訣「祭りと投票の融合」も伝えた。これは投票日に祭りを行い、出店が並ぶ先に投票所を設置するもの。屋台の中に子どもを預けるブース等も設ける。


そして終わりに現役の高校生へ向けて以下のメッセージを放った。

志ある高校生たちよ、この春、内閣に集え。己を創り、そして世界を変えてゆけ。挑戦を恐れるな 、変化を恐れるな。君を支える仲間はここにいる。一生に一度の特別な「青春」 いま始まる。「CHANGE YOURSELF,CHANGE THE WORLD」、高校生内閣始まります 



十代の時期の重要性

 二つのプレゼン後には出席者との意見交換となった。高橋は「やはり世界交流というか、そういう場所であるのがオリンピックなのかな、という風に思ったので何か面白いやり方があれば良いな。」とプレゼンに対する感想を述べた。


蜷川は「十代は自分を創る時だ、というのが凄く重要だなと。十代って本当に何でも一杯スポンジの様に入ってくるので。その時期にどれだけ、どういう自分に成りたいか、というのを皆が諦めずにイメージできるか、というのが迚も大事だと思うんです。この時期にいっぱい焦ったら良いと思うんです。ここで、どれだけ詰め込めたかって結構重要なので。」と力説した。


今後は、同懇談会の方向性を定め、各出席者の得意ジャンルを活かしながら進めていく。尚、終了後のぶら下がりで都知事は、非常に愉しそうに初の懇談会の感想を述べていた。


『東京未来ビジョン懇談会/東京都』

画像引用:「高校生内閣プレゼンテーション資料/東京都」

撮影記事:金剛正臣

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