【芸能ニュース】　平成二十九年二月二十二日に東京・有楽町にて、映画『３月のライオン［前編］／東宝、アスミック・エース』完成披露試写会が行われた。登壇者は神木隆之介（癸酉）、有村架純（癸酉）、倉科カナ（丁卯）、染谷将太（壬申）、清原果耶（壬午）、佐々木蔵之介（戊申）、豊川悦司（壬申）等の演者十一名と実写映画「るろうに剣心」を手掛けた監督の大友啓史（丙午）が登壇した。

会場には四千人のファンが詰め掛け、演者らは春をイメージした桜色のランウェイを歩きながら、桜と雪が舞うステージへ。黄色い歓声が止まない中、主演の神木はＭＣ役を買って出る変則クロストークを展開。器量の良さを魅せつけた。神木は本作での撮影が長期に亘った点を述べ、「対局中が大変でですね。正座をずっとしてる訳ですよ。監督が長回しをするので、一回の本番で十分、十五分とか、ずっと集中を切らさずに皆さん頑張って頂いていたんですけど、足が痺れて痺れて。」と心身共に削れる現場感を伝えた。

それを受け、佐々木は「対局の後、二週間は立ち上がられへんかった。本当に足腰が痛くなって。」と現場の厳しさを重ねた。豊川は「僕はベテランなんでね、将棋盤の下は掘り炬燵にして貰ってましたから。」と故意四球。

＜有村、神木を真似る＞

　次に神木は有村に振り「撮影の合間、枕の下に何かあると思って、ぱって見たらチョコレートが隠されてて、これ何って聞いたら、『食べていいよ。食べていいよ。』って。」、すかさず「俺ですね。」と神木が答えた。有村は神木の物真似をした。

神木の「じゃあじゃあ、染めちゃん。」に染谷は「こっからずっと隆が仕切ってく積りなの。」と問い、神木のＭＣ役が安定。「ライバル（役）という事で、どうでしたか。」と神木、「全部創って、もう何やっても大丈夫みたいな気になってきちゃって。」と太った長髪役について染谷が話した。メイクのアップ（二時間）とオフ（一時間半）に長時間掛かる為、現場では共演者らに素の染谷を見れる機会が少なかったエピソードも話した。

大友監督は「本当に今日は観て貰えれば良いの、俺は。」と一言告げ、十五分間のクロストークを神木は廻した。

＝ストーリー＝

　春のある日、東京の将棋会館で、17歳のプロ棋士・桐山零(神木隆之介)は、義理の父で師匠の幸田柾近(豊川悦司)との対局に勝利する。9歳の時に交通事故で両親と妹を失った零を内弟子として引き取ったのが、父の友人の幸田だった。

　零は幸田家を出て、下町のアパートで一人暮らしを始めていた。1年遅れで再編入した高校では、会話を交わすのは担任の林田先生(高橋一生)だけだ。中学生でプロ棋士としてデビューした零は、史上5人目の天才ともてはやされているが、家も家族も友達もなかった。

　ある時、具合が悪くなって道に倒れていた見ず知らずの零を、近隣の町に住む川本あかり(倉科カナ)が自宅へ連れて帰り介抱してくれる。その日から、長女のあかり、次女のひなた(清原果耶)、末っ子のモモ(新津ちせ)の3姉妹、すぐ側で和菓子屋〈三日月堂〉を営む祖父の相米二(前田吟)と零との温かな交流が始まる。

　冬を迎えたある夜、零の部屋の前で義姉の香子(有村架純)が待っていた。妻のいるプロ棋士の後藤正宗(伊藤英明)と微妙な関係を続けている香子は、かつて弟の歩と共にプロ棋士を目指していた。二人が零に勝てなくなった時、幸田は自分の子供たちにプロへの道を諦めさせる。荒れる香子を見て零は家を出たのだが、香子も父親を避けて家をあけるようになっていた。

　新年を川本家で迎える零。楽しいお正月は、皆で初もうでに出かけた神社で、後藤と香子に出くわしたことで一変する。零は香子から、もし自分が獅子王戦トーナメントで後藤に勝ったら、家に戻るという約束を強引に取り付ける。

　獅子王戦─それは、将棋界の最高峰を決めるビッグタイトルの一つ。タイトル保持者の宗谷冬司(加瀬亮)と闘う挑戦者をトーナメントで決めるのだ。零が後藤に当たるには、島田開(佐々木蔵之介)を倒さなければならない。さらに幼い頃からのライバル、二海堂晴信(染谷将太)が「新人王になる」と宣戦布告した、新人戦トーナメントも待ち受けていた──。

＝クレジット＝

タイトル：『３月のライオン』

【前編】３／１８（土）【後編】４／２２（土）２部作連続・全国ロードショー

配給：東宝＝アスミックエース

コピーライト：©2017　映画「３月のライオン」製作委員会

映画『３月のライオン［前編］／東宝㈱、アスミック・エース㈱』完成披露試写会

記事：荒田雅×撮影：金剛正臣