子ども・若者の自殺対策「ゲートキーパ」を支援する『ringS』

【社会報道】 令和三年七月二十五日にオンラインにてLight Ring.(代表理事:石井綾華)は、若者の自殺対策の観点で重要な役割を担う「ゲートキーパ」を支援する居場所活動『ringS』を開催した。


コロナ禍で孤独を感じる人が増え、全国の自殺者数は十一年振りに増加。中でも、若年層の自殺者が増加しており、三月発表のコロナ禍の『令和二年中における自殺の状況/文科省、厚労省、警察庁』によると、小中高生の自殺者数が統計を始めた昭和五十五年以降で過去最多の四百九十九人になった。


自殺者の減少で重要な事の一つがゲートキーパ育成。ゲートキーパとは、自殺の危険を示すサインに気付き、声を掛け、必要な支援に繋げる事ができる人の事。「命の門番」。行政職員を中心に、各地域でゲートキーパの重要性が認知され始めている。


一方、ゲートキーパ当事者は「自身が相談できる居場所をなくし、孤立してしまう」「必死に支え様とする余り、適切なセルフケアができず、疲弊してしまう」等と新たな課題に直面している。同NPOでは、その課題に向き合い、ゲートキーパ育成とセルフケア講習、ゲートキーパのコミュニティ形成を行っている。



<ゲートキーパのコミュニティ形成>

 当日はゲートキーパや身近な人を支える事に関心がある計十七人が参加。悩みを抱える大切な人への相談の乗り方やゲートキーパ自身の心のケアの方法についてセミナ・座談会を実施した。メンタルヘルスに関わるトピックを提供し、支える中で感じている自身の感情と向き合い、専門的な観点からセルフケアのポイントを学んだ。


また、普段自身の行っている「支え方」について振返りながら、嬉しかった事や困った事等を自由に話した。話をする中で悩みを吐き出す、強みを見つけ合う、意見を出し合い考える等を行った。


以下は精神保健福祉士・綾華代表のコメント。綾華代表は「全国若者自殺対策ネットワーク」の共同代表・設立発起人でもある。

非医療者でも、近くに居るからこそ、出来る支援を始めていきます。
誰にも「助けて」が言えない子の声をゲートキーパは一人ぼっちで受け止めている現状があります。支える子ども・若者を一人ひとりを支える機会を増やしていく事で、支えるゲートキーパとその先に悩む子ども・若者に手を差し伸べます。
自殺対策には専門家の相談窓口の他にも、身近な環境で「死にたい」を受け止める子を支える社会支援が求められています


尚、次回は八月二十二日に開催予定。


画像:(特非)Light Ring.

0コメント

  • 1000 / 1000