『Society 5.0実現による日本再興』、十年以上先までの行動計画を経団連が公表

【ビジネス・社会ニュース】 経団連(会長:榊原定征)は平成二十九年二月十四日に行動計画『Society5.0実現による日本再興』を公表した。経団連は「S5」を重要視しており、昨年四月に「ビジョンと突破すべき壁 」、七月に「データ利活用促進」、十一月には「政府研究開発投資の拡充」を公表。今回の『S5実現による日本再興』が具体的な行動計画となる。


世界は第四革命の潮流の中にいる。「S5」はIoTやAIの活用とバイオ技術の進化等が含まれる。偏に情報社会がS4で、超スマート社会が「S5」だ。同行動計画は「S5」の世界を以下とする。

  1. 一人当たりGDP倍増
  2. 個人の能力発揮を最大化
  3. 犯罪・災害・サイバ攻撃の被害ゼロ
  4. 都市と地方のQoL(人生の質)格差ゼロ
  5. 資源・エネルギ利用の無駄ゼロ




<五領域のロードマップ>

 この世界を実現する為の基礎的な領域を「S5実現官民プロジェクト」と定めた。その基礎的な領域は都市、地方、モノ・コト・サービス、インフラ、サイバ空間の五つ。この五領域を最優先に具体的な行動計画を検討するものだ。


都市領域での軸は、都市活動を常時「見える化」するセンサ ネットの構築、個人最適な都市経営を実現するデータ分析の基盤整備と当該関連整備だ。ロードマップでは五輪迄と五輪後の二段階に分けている。


地方領域での軸は、農業支援の技術及び農産計画実現の基盤構成、保育・介護等の先進化とエネルギ需給の最適化及び防災・減災基盤の構築とする。


モノ・コト・サービス領域での軸は、基盤の構築、基盤技術の優位性の確保と中堅・中小企業が国際競争力を確保できる為の環境整備とする。


インフラ領域での軸は、「スマート建設生産システム(BIM・CIM導入普及)」の構築、AI等による「アセットマネジメント技術」の開発と情報基盤「バーチャル・ジャパン(都市・国土のDB等)」の構築とする。


サイバ空間領域では、データ流通・デジタル ツイン・セキュリティ基盤の整備、データ流通・活用を促進する制度整備、サイバー空間拡大による課題対策等とした。



また必要な施策は二つを挙げた。

  1. 五つ(省庁、法制度、技術、人材、社会需要)の壁の突破
  2. 産業界自身の壁の突破(企業間協調や大学・R&D法人との共創、ベンチャとの協調・共創)



経団連は今回の行動計画『S5実現による日本再興』の重要領域において、政府・地方自治体や大学・R&D法人、ベンチャ企業を含む幅広いパートナと共に実現に向けた活動を推進していく。


画像引用:Society 5.0実現による日本再興【 概要 】/日本経済団体連合会

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