山口代表と榊原会長はバックアップするが、訪れている政権危機

【政治考察】 先に開催された『自民党大会(既報)』では、友党・公明党の山口那津男(壬辰)代表と経済界を代表して経団連の榊原定征(癸未)会長が登壇した。その日から二週間を待たずして、危機が訪れている。


山口代表は東日本大震災の被災者二万人の話しを出し、「この政治の安定を期待し、復興への力強い支援を切に願っている事をひしひしと感じました。」と、安倍政権の安定化を望む。外遊等を通じ、「着実に成果を顕してきました。」と自賛。公明党の支持母体「創価学会」の会員八百万世帯も同じ意見なのだろうか。山口代表は政治の安定や政権の安定と安定を重ねていた。「国民の皆さまのご期待に謙虚に応える。そうした誠実な営みが、これからも要求されるでありましょう。」と述べ、自公の連携を強調。然しながら東京においては、自公は離れている。山口代表の強かな交渉術だ。



榊原会長は国際的に激動の時期と始めた。「政治の安定無くして、経済の成長は有り得ません。」と、G7の中で日本の安倍政権が最も安定しており、経済界は心強いとした。安倍政権が掲げているGDP六百兆円も数々の施策により視野に入っていると判断。また五輪開催をデフレ脱却・経済成長を世界に示す機会とし、経済界は安倍政権を全面的に協力する旨を伝えた。




<内閣支持率ダウン>

 NHKの三月十三日発表の世論調査によれば、内閣への支持は五十一㌫、不支持が三十一㌫と森友学園等の問題が直撃している。渦中の稲田朋美(己亥)防衛大臣の国会答弁の拙さは国民が確認済み。着実にマイナス イメージを積み上げている。ポイントはNHK調査における内閣を支持する理由だ。支持者の内で四十四㌫が「他の内閣より良さそうだから」と消極的な理由で支持となっている。十九㌫だけ「実行力があるから」と支持。山口代表の言った着実な成果は疑問視される。


自民の翌週に大会を開催した民進党(代表:蓮舫)への期待感も高まらず、同党への支持率は報道各社の調査で一桁まで下降。政権交代は程遠い。そして森友問題等が長引き、後一つスキャンダルが出てしまうと、内閣に赤信号が点る。然も七月の「都議選」で東京自民が惨敗すれば、自民へマイナス イメージがより強くなってしまう。一部では同日に衆院選を当て、W選のオプションもあるとされる。


世論は水もの。安倍政権は間違いなくマイナス トレンドに入ってしまった。党サイドの二階俊博(乙卯)幹事長と内閣サイドの菅義偉(戊子)官房長官の二人の踏ん張り所だ。二人が踏ん張れなければ安倍政権が転覆し、新内閣が誕生する事になるだろう。


撮影記事:金剛正臣

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