衆院選の基本、当選のルール『小選挙区 比例代表並立制』

【政治報道】 令和三年十月二十八日に若手の政治経済評論家・池戸万作(癸亥)が、衆院選『小選挙区 比例代表並立制(当選のルール)』を独自に分かり易く説明した動画を公開した。中選挙区制へ戻して欲しい池戸は、政治家へグラフ提供や経済レクも行っている。


「小選挙区」と「比例代表」は別物。今回の選挙で有権者は、両者でそれぞれ一票を投じる事ができる。前者では候補者の名を書き、後者では政党名を書く。池戸は前者を「エリア長選挙(複数市に跨る)」、後者を「市議選」と例えた。前者は一議席のみ(一人のみの当選)、後者は六から二十八議席ある(複数名が当選する)為だ。


前者では、全国で二百八十九人のエリア長議員を決める。後者では、全国で百七十六人の一般議員を選ぶ事になる。よって、国会では「小選挙区の当選者>比例代表の当選者」の上下関係ができ上がる。



<比例の当選のルール>

 次に当選のルールであるが、前者「小選挙区」は最多得票数で決まるので簡単。問題は後者「比例代表」である。池戸は、後者を「政党の得票数で争う市議選」とした。後者は全国に十一ブロック(東京ブロック等)があり、各ブロックの当選者(六から二十八議席)を「ドント式」で決める。


このドント式が厄介。計算に用いるのは、政党の「得票率」。十一のブロック毎に各政党が何㌫を得票したかを計算に用いる。池戸によれば、後者で当選(一議席を獲得)する為に最低でも政党が三㌫の得票率(近畿ブロック)を獲得する必要があると言う。


大都市圏なら五㌫、地方は十㌫弱で一人当選すると言う。



復活する惜敗率

 次は「比例復活(惜敗率)」。前者で落選したのに、後者で国会議員に成れるソレだ。前者と後者への重複立候補が条件となる。前者の当選者の得票数に対し、落選者の得票数が如何程だったのかを指し示すのが惜敗率。当選者への迫り度合いとも言える。この惜敗率が高い順に、後者にて当選していく。


これを池戸は「育成枠」とし、中堅・ベテランの重複立候補はおかしく、名簿から外すべきとした。理由は、前者では中堅・ベテランが有利。そこに若者・若手が挑戦するとなると、なかなか勝てない。これでは一か八かの闘いになって、いつまで経っても勝てない為、後者「比例代表」で救済して何度か国会議員の経験をしてから、前者「小選挙区」で勝負するというものだからだ。


ここ(比例代表)に中堅・ベテランが居座ったら、若者・若手にチャンスが無くなってしまう。



また、池戸は本制度が二大政党制をつくる事を否定した。本制度の事実は、一党超優位制であり、地域政党(例;日本維新の会)が強い点を特徴とした。後者「比例代表」は強者を強化する制度に他ならない。これが今の選挙がツマラナイ原因。よって、真に二大政党制(自由民主党vs日本社会党、五十五年体制)であった昭和時代の中選挙区制を池戸は推す。


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