「銭湯検定」は十二月、ストレス減・幸福感増の入浴方法

【美容考察】 令和三年十二月四日に東京都 公衆浴場業 生活衛生同業組合(理事長:近藤和幸)は銭湯検定の第十三回「三級試験」、及び第三回「二級試験」を実施する。定員に達し次第、受付を終了。


報道現在で都内の銭湯数は四百八十六件。サイト「東京銭湯」では区市町村別で銭湯及び温泉やサウナ等で検索・絞り込みが可。都内の銭湯では情報誌「1010」を発刊している。男女を問わず、若者・若手への選択肢「銭湯」が拡がり始めている。


その理由として、銭湯の科学的根拠が徐々に明確になってきた点は大きい。同元年に「日本健康開発財団 温泉医科学研究所」の早坂信哉(「東京都市大」人間科学部教授、戊申)等が論文「銭湯利用と健康指標との関連」を発表。調査対象の五百八十八人(男;二百八十一人、女;二百七十七人)へ銭湯につき、利用者と非利用者の健康指標ついて調査。


結果、銭湯の利用頻度の高い人は「主観的幸福感」が非常に高く、「主観的健康感」でも「(健康状態が)良い」とした人が多かった反面、ストレスを感じる傾向も。併せて、「人との付き合い」が豊かで、「地域社会への活動に参加」している傾向が示唆された。また、銭湯利用者は様々な設備の利用や気分転換等に銭湯の良さを実感。他方、銭湯を利用しない人は、銭湯に行くのを面倒に感じている事が明らかになった。




<ストレス&幸福ホルモン>

 同二年には早坂教授は、二十代から五十代の被験者十人(男;六人、女四人)を対象にA「通常入浴」とB「温冷交代浴」を実施。Aは四十℃の湯舟に十分、全身浴。Bは四十℃の湯舟に三分、全身浴。後に二十五℃のシャワーで一分、手足のみ。これを二回。最後に四十℃の湯舟に四分、全身浴。


こちらでは「主観的な評価」と「唾液の採取によるホルモン増減」を調査した。結果、前者はAに軍配。爽快感やすっきり感、目の疲れ、体の重さ等で差がついた。後者のストレス ホルモン「コルチゾール」ではAが勝った。Aは二十二.七㌫の減、Bは九.四㌫の減と二倍以上もコルチゾールの分泌量を減らした。


後者の幸福ホルモン「オキシトシン」ではBが勝った。Aは六.六㌫の増、Bは四十八.一㌫の増と実に七倍以上も差がついた。この結果につき、「温冷交代浴の方が幸福感を感じ易い可能性があるという事です。」と考察。しかしながら「コルチゾール」を減らすのは全身浴なので、適宜選択となり得る。


尚、Bは血管のポンプ作用がアップする。その為、全身への血流の巡りが良くなり、痛みの原因となる物質等の老廃物が排除されたり、筋肉へ栄養分が運ばれたりし、疲労回復・筋肉痛改善が見込まれる(「1010」九月号)。


今回の科学的根拠のサンプル数は、まだまだ少ないので日本の文化である銭湯の効果への更なる研究が期待されている。他にも早坂教授は「自律神経」の測定も行っていた(下記動画)。


画像:ゆっポくんと学ぶ銭湯の科学と未来/東京都公衆浴場業生活衛生同業組合、東京銭湯/同

† 銭湯利用と健康指標との関連/J-STAGE

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