美容エリート向け講座の実力|Beauty World Japan

【美容報道】 「ビューティーワールド ジャパン/メサゴ・メッセフランクフルト(既報)」は平成二十九年五月十五日から十七日の三日間で、過去最多の七万三千人の来場者を二十回目の開催として記録した。世界十六ヶ国・地域から六百社超が出展。セミナの数も百を超えた。美容業界は市場規模が二兆円(矢野経済研究所調べ)。健康という項目を掛け合わせ、市場規模の拡大が目されている。


数多のセミナの中、美容業界のエリート向けに講座が開かれた。ホルモン免疫栄養学会の清水一元による『体質改善のための栄養学』だ。いわゆる美容のプロ向けでB2B。目的は体質改善(体内環境の改善)と細胞の若返り。切り口は予防医学としての栄養素療法(代替医療)。同講座では、東京・大阪・福岡での講座(全十回)を掻い摘んだ。




<点の知識を面に>

 講師の清水は二十三年間で一万人超を診てきた。治る人、治らない人のデータを蓄積し、治療に活かしている。「表層ではなく根本原因。上は雑草みたいなもの。」と、現在の美容業界の手法が表層的であり、根本的な原因の解決にならず、結局は顧客が離れていってしまう事を指摘。場当たり的な応対ではなく、着実な実績による信頼構築での営業を促した。背景には、市場規模の拡大に伴う、美容関係者の増大と質の低下による顧客離れがある。美容ビジネスは、ロングテールの積み重ねだ。


「点の知識を線に、面に。」と個々の美容従事者がもつ知識を繋げていき、面にする事で、顧客に対する具体的な応対が変わる点を強調。商品勉強会を点と断言した。「科学の勉強をしないといけない。健康で止まったらダメ。施術をする前にやる事があるでしょ。」と栄養学ではあるものの、限りなく医療に近い事を伝えた。


営業面についても触れた。「仲良くなったら、いつもので。これでは売上げにならない。」と注意。美容系の顧客は常に変化を求めている。顧客が実感に乏しくなり、安定時期に入ると、待つのは対象品からの離反だ。常に変化を与える事ができる知識の強化を清水は売っている。



私が、私を、私の、は病気に

 清水の十回講座は大学ノート一冊分に及ぶという。「授業はハッキリ言って難しい。書いて書いて、書きまくる。ロジックで攻める。」と、自身だけのハイレベルな美容ノートを作成させる。


同学会ではサプリも取り扱う。「早い方は二十分でサプリの効果がある。」と実感重視。しかし、要カウンセリングの為にネットでは売れない。ここでの清水のポイントは各顧客がもつ問題において、「地雷を踏まない。」選択だ。何かを与える、というよりも問題の原因となっている地雷を探し当て、踏ませない様にする事だ。



また生理を例に挙げた。月に二回来て、無排卵。これを「コレステロールの奪い合い。」と言い、検査上で数値的に異常がなくとも、質の面で異常を来たしている可能性に言及。現代医療では、質を検査する事は難しい。


こういった顧客の問題の現象に対し、何故を問い掛けて科学的・栄養学的に解決へ導いていく。併せて精神面にも。「体調を崩すパターン。私が、私を、私の、と私が多い程、すぐに病気になる。」と伝え、気持ちを追い込み過ぎない事を勧めた。また心・精神は「首から上と下がイコールでないと。」と、身体の不調が心・精神の不調に来たす点を最後に話した。


清水の講座は医師、薬剤師、管理栄養士、栄養士、セラピスト、治療家(整体等)等を対象に行っており、一般は受付けていない。


『ビューティーワールド ジャパン/メサゴ・メッセフランクフルト(既報)』

撮影記事:金剛正臣

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